第111回 午前 問54
個人・家族・集団・組織の支援
家族システム理論に関する問題
次の文を読み53、54の問いに答えよ。
双生児のAちゃんとBちゃんは在胎週数37週0日で出生した(いずれも女児)。AちゃんとBちゃんは、母親(37歳)と父親(45歳)に連れられて市の4か月児健康診査に来所した。出生時、1か月児健康診査時、4か月児健康診査時の身長と体重計測の結果を表に示す。
| 出生時 | 1か月児健康診査時(1か月0日) | 4か月児健康診査時(4か月0日) | ||
|---|---|---|---|---|
| Aちゃん | 身長 | 43.0cm | 46.0cm | 57.0cm |
| 体重 | 1,900g | 2,600g | 4,900g | |
| Kaup〈カウプ〉指数 | - | - | 15.0 | |
| Bちゃん | 身長 | 46.5cm | 47.0cm | 58.0cm |
| 体重 | 2,400g | 3,200g | 5,300g | |
| Kaup〈カウプ〉指数 | - | - | 15.8 |
保健師との面談で、母親は「初めての育児で慣れないことが多いですが、少しずつ授乳のペースをつかめてきたので、なんとかやれるような気持ちになってきました。でも、まとまった睡眠がとれず、もうろう状態で育児に追われているような感じがしています」と話した。保健師は家族システム理論を用いて情報収集を行うことにした。収集する情報で正しいのはどれか。
- 1父親の出勤と帰宅時間
- 2母親の日中の休息の方法
- 3育児にかかる経済的負担感
- 4母親の育児に関する情報源
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✓ これが正解1父親の出勤と帰宅時間
解説
家族システム理論では、父親の出勤・帰宅時間など家族の関係を捉えます。
家族システム理論は、家族を、互いに影響し合う家族員から成る1つのまとまり(システム)として捉える考え方です。ある家族員の変化はほかの家族員や家族全体に影響し、家族は役割の分担や関係を調整しながら全体としてバランスを保とうとします。
双子の育児で、母親はまとまった睡眠がとれない状態にあります。家族システム理論の視点では、これを母親個人の問題としてだけでなく、家族全体で育児や家事の役割がどう分担されているかに注目して捉えます。父親の出勤と帰宅の時間は、父親が育児や家事に関われる時間帯や、母親が1人で双子を見ている時間の長さを知る手がかりとなり、家族内の役割分担と相互の関係を捉える情報です。したがって、父親の出勤と帰宅時間が収集する情報として正しいものです。
母親の休息の方法や情報源、経済的な負担感は、母親個人や家計の状況についての情報です。家族システム理論を用いるときは、家族員どうしの関係や役割の分担を表す情報かどうかで選びましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2母親の日中の休息の方法:母親の日中の休息の方法は、母親個人の疲労への対処を知るための情報です。家族員どうしがどう影響し合い、役割を分担しているかという家族全体の関係を捉える情報にはあたりません。
- 3育児にかかる経済的負担感:育児にかかる経済的負担感は、家計の状況に対する母親の受け止めを示す情報です。家族内の役割や相互作用を捉えるという家族システム理論の視点から、優先して集める情報ではありません。
- 4母親の育児に関する情報源:母親の育児に関する情報源は、母親個人が知識をどこから得ているかを示します。家族員どうしの関係や役割の分担を捉える情報ではないため、家族システム理論で収集する情報としては合いません。
出典:第111回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問54(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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