第112回 午後 問17
個人・家族・集団・組織の支援
A市の体操教室で保健師は、参加者同士が相互に交流しあう時間を作っており、このことが参加者の運動意欲の向上につながっている。この支援の基盤となる概念はどれか。
- 1コンコーダンス
- 2コンプライアンス
- 3パートナーシップ
- 4グループダイナミクス
- 5コミュニティオーガニゼーション
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✓ これが正解4グループダイナミクス
解説
参加者どうしの相互作用を生かすグループダイナミクスです。
グループダイナミクス(集団力学)は、集団の中でメンバーどうしが互いに影響を及ぼし合い、その相互作用によって個人の考えや行動が変わっていく働きを表す概念です。集団で活動すると、仲間に励まされたり、他の人の取り組みを見て刺激を受けたりして、1人では続かない行動も続けやすくなります。
この体操教室で保健師は、参加者同士が交流する時間をつくり、その交流が参加者の運動意欲の向上につながっています。これは、メンバー間の相互作用が個人の意欲を高めるという、グループダイナミクスを活用した支援です。コンコーダンスやコンプライアンスは、治療や服薬をめぐる専門職と患者の関係を表す言葉で、パートナーシップは対等な協働関係、コミュニティオーガニゼーションは地域の住民が組織的に課題に取り組む過程を指し、参加者同士の交流が意欲を高める仕組みの説明にはなりません。
したがって、この支援の基盤となる概念はグループダイナミクスです。集団の中の相互作用が個人を変える、という点に注目すると選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1コンコーダンス:コンコーダンスは、治療の方針を患者と専門職が話し合って合意し、一緒に決めていく考え方を指す言葉です。教室の参加者同士の交流が意欲を高めている場面の説明には当たりません。
- 2コンプライアンス:コンプライアンスは、患者が医療者の指示どおりに服薬や療養を守ることを表す言葉です。参加者同士の関わり合いから意欲が生まれるという集団の働きとは関係がありません。
- 3パートナーシップ:パートナーシップは、住民と専門職などが対等な立場で協力し合う関係を表す言葉です。参加者同士の相互作用が個人の運動意欲を高めるという集団の力の説明としては足りません。
- 5コミュニティオーガニゼーション:コミュニティオーガニゼーションは、地域の住民が自ら課題を見つけ、組織的に解決に取り組む過程を指す言葉です。教室内での参加者の交流が意欲を高める仕組みとは対象の範囲が違います。
出典:第112回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問17(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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