平成28年度 春期 (特別措置試験) 問1
システム戦略
機能要件に関する問題
連結会計システムの開発に当たり,機能要件と非機能要件を次の表のように分類した。a に入る要件として,適切なものはどれか。
| 機能要件 | 非機能要件 |
|---|---|
| ・国際会計基準に則った会計処理が実施できること ・決算処理結果は,経理部長が確認を行うこと ・決算処理の過程を,全て記録に残すこと | ・最も処理時間を要するバッチ処理でも,8時間以内に終了すること ・ a ・保存するデータは全て暗号化すること |
- ア故障などによる年間停止時間が,合計で10時間以内であること
- イ誤入力した伝票は,訂正用伝票で訂正すること
- ウ法定帳票以外に,役員会用資料作成のためのデータを自動抽出できること
- エ連結対象とする会社は毎年変更できること
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✓ これが正解ア故障などによる年間停止時間が,合計で10時間以内であること
解説
止まらない程度を述べているので、非機能要件にあたります。
表の空欄を埋める問題なので、まず同じ欄に並んでいる隣を読みます。非機能要件の欄には、いちばん時間のかかる処理でも八時間以内に終わること、保存するデータは全て暗号化すること、の二つが既に書かれています。どちらも、何ができるかではなく、どのくらいの速さか、どのくらい安全か、という程度を述べています。つまりこの欄に入るのは、仕組みがどうあるべきかを程度で示す条件です。四つの肢のうち、年間の停止時間が合計で十時間以内という条件だけが同じ形をしています。止まらなさの程度を数で示しているからです。残りの三つは、伝票をどう訂正するか、どんなデータを取り出せるか、対象をどう変えられるか。いずれも何ができるかの話で、機能要件の欄に入ります。空欄を埋める問題は、用語の定義から入らず、隣を先に読みます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ誤入力した伝票は,訂正用伝票で訂正するこ…:誤って入力した伝票を、訂正用の伝票で直すという業務の手順を述べています。何をするかの話なので機能要件の側です。同じ欄に並ぶ八時間以内や暗号化のような、程度を示す形にはなっていません。手順は機能の側に置かれます。
- ウ法定帳票以外に,役員会用資料作成のための…:法定の帳票以外に、役員会用の資料を作るためのデータを自動で取り出せるという機能そのものです。できることを述べているので機能要件の側になります。速さや安全さの程度を示す条件ではないので、この欄には入りません。並び方が違います。
- エ連結対象とする会社は毎年変更できること:連結の対象とする会社を毎年変えられるというのも、機能そのものの話です。何ができるかを述べているため機能要件の欄に入ります。どうあるべきかを程度で示す条件ではなく、同じ欄の隣とも形がそろいません。形が別なので外れます。
この問題の用語
- 機能要件システムが何をするかを定めた、働きについての要件です。どれだけ速く安定して動くかという条件は、非機能要件になります。
- 非機能要件性能や可用性など、どのように動くかを定めた要件のことです。半日以内に復旧するといった品質の条件が、これにあたります。
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 可用性使いたいときに情報や仕組みを使える状態が保たれていること。情報セキュリティの三要素の一つで、システムでは稼働率で表します。
- 会計お金の動きを記録し、まとめて報告する仕事のことをいいます。在庫の評価のしかたなど、決められた方法に従って計算します。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
出典:平成28年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問1
同じ用語が出る問題
- 令和8年度 問77:認証に関する問題(可用性)
- 令和8年度 問52:要件定義に関する問題(要件定義)
- 令和3年度 問46:システム要件定義に関する問題(非機能要件)
- 平成30年度 春期 (特別措置試験) 問6:非機能要件だけを全て挙げたもの(機能要件)
- 平成29年度 秋期 (特別措置試験) 問55:システム要件定義で実施する作業(非機能要件)
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