第36回 問題100
生活支援技術
消化管ストーマを造設した利用者への睡眠の介護に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1寝る前にストーマから出血がある場合は,軟膏を塗布する。
- 2寝る前に,パウチに便がたまっていたら捨てる。
- 3寝る前に,ストーマ装具を新しいものに交換する。
- 4便の漏れが心配な場合は,パウチの上からおむつを強く巻く。
- 5睡眠を妨げないように,パウチの観察は控える。
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✓ これが正解2寝る前に,パウチに便がたまっていたら捨てる。
解説
寝る前に、パウチにたまった便を捨てておきます。
消化管ストーマは、病気の治療などのためにお腹に造られた便の出口です。便はパウチ(袋)にためられるため、寝ている間に便が多くたまると、重みでパウチがはがれたり、漏れたりするおそれがあります。漏れへの不安は、眠りを妨げる大きな原因になります。
そこで、寝る前にパウチにたまった便を捨てておけば、夜間の漏れやはがれを防ぎ、安心して眠れます。ストマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てることは、厚生労働省の通知(平成17年の医師法第17条などの解釈についての通知)で、原則として医行為ではないと考えられる行為として示されており、介護福祉職が行える援助です。
ストーマからの出血は医療職へ報告する事柄です。装具の交換は便の出にくい時間帯に計画的に行うもので、就寝前に毎回新しくするものではありません。パウチを強く圧迫したり、観察を控えたりすると、漏れや異常を見逃す原因になります。
覚え方として、夜の前にはパウチを空にし、異常は報告、圧迫はしない、と押さえましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1寝る前にストーマから出血がある場合は,軟膏を塗布する。:ストーマからの出血に軟膏を塗るのは、状態を判断したうえで行う処置にあたり、介護福祉職が自分の判断で行うものではありません。出血に気づいたら看護師など医療職に報告し、指示を受けます。
- 3寝る前に,ストーマ装具を新しいものに交換する。:装具の交換は、便の出にくい時間帯を選んで計画的に行うもので、寝る前のたびに取り替える必要はありません。頻繁にはがすと、ストーマの周りの皮膚を傷める原因にもなります。
- 4便の漏れが心配な場合は,パウチの上からおむつを強く巻く。:パウチの上からおむつを強く巻くと、ストーマやパウチが圧迫されて便のたまる空間がなくなり、かえって漏れやはがれの原因になります。ストーマ周りの皮膚や血行にもよくない影響があります。
- 5睡眠を妨げないように,パウチの観察は控える。:パウチの観察をやめると、便がたまりすぎて漏れたり、はがれかけたりしていることに気づけません。眠りを妨げない配慮をしながらも、夜間も必要に応じて様子を確かめることが大切です。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題100。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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