第37回 問題97
生活支援技術
次の記述のうち,介護福祉職が行うことのできる,坐薬(座薬)を用いた介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1膣から挿入する坐薬(座薬)が扱える。
- 2坐薬(座薬)は,あたたかな場所で保管する。
- 3坐薬(座薬)は,とがっていない方から挿入する。
- 4腹部に力を入れるよう促しながら,坐薬(座薬)を挿入する。
- 5下剤以外の坐薬(座薬)挿入は,先に排泄を済ませてから行う。
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✓ これが正解5下剤以外の坐薬(座薬)挿入は,先に排泄を済ませてから行う。
解説
下剤以外の坐薬は、先に排泄を済ませてから挿入するのが適切です。
介護福祉職が医薬品の使用を介助できる範囲は、厚生労働省の通知(平成17年7月26日 医政発第0726005号)で示されています。この通知は、肛門からの坐薬挿入の介助を、原則として医行為ではない行為の1つに挙げています。ただし、容態が安定していること、医師や看護職員による連続的な経過観察が必要でないこと、肛門からの出血の可能性など専門的な配慮が必要な場合でないこと、という条件がつきます。
記述を見ると、通知が挙げているのは肛門からの挿入で、膣からの坐薬は含まれていません。坐薬は体温で溶けるように作られている物が多く、あたたかな場所は避けて保管します。挿入はとがった方から行い、腹部に力が入ると入りにくくなるので、口で息を吐いて力を抜いてもらいます。
下剤以外の坐薬は、腸の中で溶けて吸収されることで効果を出します。挿入後に便が出ると薬も一緒に出てしまうため、先に排泄を済ませてもらってから挿入します。したがって、この記述が最も適切です。坐薬は、肛門から、冷所で保管、とがった方から、力を抜いて、下剤以外は排泄の後に、と手順で覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1膣から挿入する坐薬(座薬)が扱える。:厚生労働省の通知が医行為ではない行為として挙げているのは、肛門からの坐薬挿入の介助です。膣から挿入する坐薬はこれに含まれておらず、介護福祉職が扱えるとはいえません。
- 2坐薬(座薬)は,あたたかな場所で保管する。:坐薬は体温で溶けるように作られているものが多く、あたたかな場所に置くと形が崩れたり溶けたりします。保管は薬の説明に従い、多くは冷所で行います。
- 3坐薬(座薬)は,とがっていない方から挿入する。:坐薬は先端がとがった形をしていて、とがった方から入れると肛門を通りやすくなります。逆向きに入れようとすると入れにくく、利用者の苦痛も大きくなります。
- 4腹部に力を入れるよう促しながら,坐薬(座薬)を挿入する。:腹部に力を入れると肛門が締まり、坐薬が入りにくくなったり押し戻されたりします。挿入のときは口で息を吐いてもらい、体の力を抜いた状態で入れます。
出典:第37回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題97。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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