第38回 問題15
社会の理解
Aさん(78歳,女性)は,一人暮らしである。家事や買物は,時間はかかるが,できるだけ自分で取り組んでいる。近くに頼れる親族がいないため,緊急時にすぐに通報できる公共サービスを利用している。Aさんは,定期的に市の窓口や地域包括支援センターに今後の生活支援について相談している。近所には,毎日散歩を一緒にしている友人グループがいて,散歩に来ない仲間がいると訪問して声をかけあっている。
次のうち,Aさんの生活を支える自助に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1Aさんが身辺のことを,時間をかけてもやること
- 2緊急時にすぐに通報できる公共サービスを利用していること
- 3市の窓口の職員が相談に応じること
- 4地域包括支援センターの職員が相談に応じること
- 5散歩仲間が声をかけあっていること
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✓ これが正解1Aさんが身辺のことを,時間をかけてもやること
解説
身の回りのことを時間をかけても自分で行うのが自助にあたります。
地域包括ケアシステムでは、生活を支える力を自助・互助・共助・公助の4つに分けて考えます。自助は自分のことを自分でする力、互助は家族や友人、近所の人などによる支え合い、共助は介護保険などの社会保険による支え合い、公助は税を財源とする行政のサービスや支援です。
事例の決め手は、Aさんが家事や買物を、時間がかかってもできるだけ自分で取り組んでいるという記述です。Aさんが身辺のことを時間をかけてもやることは、本人の力による支えであり、自助にあたります。
緊急時の通報サービスの利用、市の窓口や地域包括支援センターの職員による相談は、制度や行政が外から提供する支えです。散歩仲間の声かけは、住民同士の互助にあたります。誰が支えているかを、本人なら自助、身近な人なら互助、保険なら共助、税による行政なら公助と、支え手で分けて考えると選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2緊急時にすぐに通報できる公共サービスを利用していること:緊急時の通報サービスは、自治体などが用意した公的な仕組みを利用しているもので、本人の力そのものによる支えではありません。行政によるサービスとして、公助の側に整理されます。
- 3市の窓口の職員が相談に応じること:市の窓口の職員が相談に応じるのは、行政が公的な責任で行う支援です。Aさん自身の力による支えではなく、税を財源とする公的な支援にあたるため、自助には当たりません。
- 4地域包括支援センターの職員が相談に応じること:地域包括支援センターは、市町村が設置主体となる公的な相談機関です。職員による相談支援は制度に基づいて外から提供される支えであり、本人の力で生活を支える自助ではありません。
- 5散歩仲間が声をかけあっていること:散歩仲間が互いに声をかけあうことは、友人や近所の人による自発的な支え合いで、互助にあたります。本人以外の人による支えなので、自助には当たりません。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題15。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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