令和3年度 問21
建物・設備
建築基準法及び給排水衛生設備規準・同解説(公益社団法人 空気調和・衛生工学会)によれば、排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1衛生器具の排水トラップは、二重トラップとならないように設けることとする。
- 2通気弁は、吸気機能だけを有する弁で、排水通気管内が負圧になる部分のみに設ける。
- 3特殊継手排水システムは、超高層共同住宅に対応するために、伸頂通気管と通気立て管を併設し、許容排水流量を大きくした排水通気方式である。
- 4排水立て管の管径は、どの階においても最下部の管径と同一とする。
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✓ これが正解3特殊継手排水システムは、超高層共同住宅に対応するために、伸頂通気管と通気立て管を併設し、許容排水流量を大きくした排水通気方式である。
解説
特殊継手排水システムは、通気立て管を設けない伸頂通気方式です。
この問は、マンションの排水通気設備の基本的な仕組みを問うものです。排水管の中の空気の圧力を整えて、トラップ(排水口に水をためて臭気や虫を防ぐ部分)の封水が切れないようにするのが通気の役割です。
不適切なのは、特殊継手排水システムを、伸頂通気管と通気立て管を併設して許容排水流量を大きくした方式とする記述です。特殊継手排水システムは、排水立て管の頂部を延ばした伸頂通気管だけで通気をとり、通気立て管を設けない方式です。各階の合流部に特殊な継手を使って排水の流れを整え、管内の圧力変動を抑えることで、通気立て管がなくても多くの排水を流せるようにしたもので、集合住宅でよく使われます。
ほかの記述は適切です。1つの排水経路にトラップを二重に設けると、間の空気が逃げずに排水が流れにくくなるので、二重トラップとならないようにします。通気弁は空気を吸い込む働きだけを持つ弁で、管内が負圧になる部分に設けます。排水立て管は、上の階ほど流れる量が少なくても、最下部と同じ管径のまま立ち上げます。
特殊継手は通気立て管を省くための工夫、と目的から覚えると、併設するという記述の誤りに気づけます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1衛生器具の排水トラップは、二重トラップと…:トラップが一つの排水経路に二つ続くと、その間に閉じ込められた空気のせいで排水の流れが悪くなり、封水も切れやすくなります。二重トラップにしないという記述は適切です。
- 2通気弁は、吸気機能だけを有する弁で、排水…:通気弁は、管内の圧力が下がったときにだけ開いて空気を取り入れる弁で、排気はしません。そのため負圧になる部分に設けるとする記述は、弁の働きに合っています。
- 4排水立て管の管径は、どの階においても最下…:排水立て管は、上階で管径を細くすると流れの妨げになるおそれがあるため、どの階でも最下部と同じ太さで通すのが基本です。最下部の管径と同一とする記述は適切です。
出典:令和3年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問21
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