第60回 午前 問32
臨床医学
臨床医学に関する問題
認知症の中核症状はどれか。2つ選べ。
- 1失認
- 2徘徊
- 3妄想
- 4抑うつ
- 5見当識障害
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✓ これが正解1失認
✓ これが正解5見当識障害
解説
中核症状は失認と見当識障害で、徘徊などは行動・心理症状です。
認知症の症状は、中核症状と、行動・心理症状(BPSD)の2つに分けて考えます。中核症状は、脳の神経細胞が障害されることによって直接起こる認知機能の障害で、記憶障害、見当識障害、失語、失行、失認、遂行機能障害などがあり、程度の差はあっても認知症の人の多くにみられます。一方、行動・心理症状は、中核症状を背景に、本人の性格や体調、周囲の環境や人間関係などが影響して現れる症状で、人によって出方が大きく異なります。
失認は、見えている物や聞こえている音が何であるかを認識できなくなる症状で、中核症状です。見当識障害は、今がいつか、ここがどこか、相手が誰かが分からなくなる症状で、これも中核症状です。徘徊、妄想、抑うつは、いずれも行動・心理症状に分類されます。
したがって、中核症状は失認と見当識障害です。脳の障害から直接起こる認知機能の低下が中核症状、環境や心理状態で強まったり弱まったりする症状が行動・心理症状、と成り立ちで分けると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2徘徊:徘徊は、目的が分からなくなったり不安が強まったりして歩き回る行動です。周囲の環境や関わり方によって出方が変わるため、行動・心理症状に含まれます。
- 3妄想:妄想は、物を盗られたと思い込むなど、事実と異なることを確信する症状です。すべての認知症の人に現れるわけではなく、行動・心理症状に分類されます。
- 4抑うつ:抑うつは、気分が落ち込んで意欲が低下する状態です。認知機能そのものの障害ではなく、心理的な要因の影響を受ける行動・心理症状の一つとされます。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問32(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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