第60回 午前 問43
理学療法治療学
理学療法治療学に関する問題
脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018に示されている集中リハビリテーションの転帰指標はどれか。
- 1SARA
- 2筋力
- 3咳嗽力
- 4深部感覚
- 5関節可動域
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✓ これが正解1SARA
解説
ガイドライン2018では、集中リハの転帰指標にSARAが示されています。
脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018では、小脳性の運動失調に対する短期集中的なリハビリテーションの効果が取り上げられ、その転帰(効果の判定)の指標として、運動失調の重症度を評価する尺度であるSARA(Scale for the Assessment and Rating of Ataxia)が用いられています。SARAは、歩行、立位、座位、言語、指追い試験、鼻指試験、手の回内・回外運動、踵すね試験の8項目で失調の程度を点数化する尺度で、点数が高いほど失調が重いことを示します。
脊髄小脳変性症の中心となる症状は運動失調なので、効果の判定にも失調そのものの変化をとらえる尺度が使われます。ほかの選択肢は、筋の力、痰を出す力、感覚、関節の動く範囲といった、失調以外の機能を表す指標です。
したがって、転帰指標はSARAです。脊髄小脳変性症の評価は失調の尺度であるSARAから、と疾患の中心の症状と尺度を結び付けて覚えておくと選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2筋力:筋力は筋の出す力の大きさを示す指標で、運動失調の程度を直接表すものではありません。集中リハビリテーションの効果判定に示された指標ではありません。
- 3咳嗽力:咳嗽力は、咳で痰を出す力をみる呼吸機能の指標です。ガイドラインで集中リハビリテーションの転帰を判定する尺度として示されたものではありません。
- 4深部感覚:深部感覚は、関節の位置や振動を感じる感覚で、感覚障害の評価項目です。小脳性の運動失調の重さを点数化する転帰指標としては用いられていません。
- 5関節可動域:関節可動域は関節の動く範囲を示す指標で、失調症に特有のものではありません。集中リハビリテーションの効果は、失調の重症度の尺度で判定されています。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問43(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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