第60回 午後 問85
人間発達学
出生後、消失するのが最も遅いのはどれか。
- 1吸啜反射
- 2Galant反射
- 3手掌把握反射
- 4足底把握反射
- 5交叉性伸展反射
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✓ これが正解4足底把握反射
解説
選択肢の中で消失が最も遅い原始反射は、足底把握反射です。
原始反射は、生まれたときから備わっている反射で、脳の発達とともに大脳などの上位の中枢に抑えられ、決まった時期に消えていきます。消える時期は反射ごとに違い、その時期を過ぎても残っている場合は、脳の発達の遅れや障害を疑う手がかりになります。どの反射が早く消え、どれが遅くまで残るかを比べるのが判断の軸です。
足底把握反射は、足の裏の母趾のつけ根を押すと、足の指が曲がって握るように動く反射です。この反射は原始反射の中でも長く残り、つかまり立ちや歩き始めの時期まで続いてから消えていきます。足の裏で体重を支えて立つ準備が整うと、この反射は抑えられます。したがって、消失が最も遅いのは足底把握反射です。
ほかの反射は、それより早い時期に消えます。交叉性伸展反射は生後早い時期に、Galant反射は首がすわる頃に、吸啜反射と手掌把握反射は乳児期の前半から中ごろにかけて消えていきます。
手の把握反射は物をつかむ動きの準備が進むと早めに消え、足の把握反射は立つ準備が整うまで残る、と手と足を対比させて覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1吸啜反射:吸啜反射は、口に入ったものを規則的に吸う反射で、生まれてすぐの哺乳を支えます。自分の意思で食べる動きが育つ乳児期の前半から中ごろに消えるので、足の裏の反射より早く消失します。
- 2Galant反射:Galant反射は、うつ伏せの赤ちゃんの背中の脇をなでると、その側へ体幹が曲がる反射です。首がすわる頃には消えていくため、選択肢の中では早く消える反射です。
- 3手掌把握反射:手掌把握反射は、手のひらに指を入れると握りしめる反射です。自分の意思で物をつかむ動きが育つ乳児期の前半から中ごろに消えていき、足の裏の把握反射より早く消えます。
- 5交叉性伸展反射:交叉性伸展反射は、一方の足の裏を刺激して脚を伸ばした状態に保つと、もう一方の脚が曲がってから伸びる反射です。生後早い時期に消えていくため、最も遅い反射ではありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問85(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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