第28回 問題37
精神障害リハビリテーション論
次の記述のうち,精神障害リハビリテーションにおける資源のアセスメントに関する内容として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1利用者の職場実習を行い,職業能力を評価する。
- 2利用者のニーズと社会資源を結び付ける。
- 3既存の社会資源を利用者が使いやすいように調整する。
- 4利用者を取り巻く環境の情報を収集し,分析する。
- 5地域に就労支援機関がないので,行政機関に設置を働きかける。
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✓ これが正解4利用者を取り巻く環境の情報を収集し,分析する。
解説
資源のアセスメントは、利用者を取り巻く環境の情報を集めて分析することです。
精神障害リハビリテーションの過程で、資源のアセスメントにあたる内容を問う問題です。アセスメントは、支援の計画を立てる前に、情報を集めて分析し、状況を評価する段階です。精神障害リハビリテーションでは、利用者本人の力や希望を評価するアセスメントと並んで、本人を取り巻く環境、つまり家族、住まい、職場、地域の社会資源、人とのつながりなどを評価する資源のアセスメントが行われます。
資源のアセスメントでは、利用者の周りにどのような支えや資源があり、それがどの程度使えるのか、逆に何が足りないのかを、情報を集めて分析します。設問の正解の記述は、この内容と合っています。
ほかの肢は、利用者本人の職業能力を評価すること、ニーズと社会資源を結び付けること、既存の資源を使いやすく調整すること、足りない資源の設置を行政に働きかけることです。それぞれ、本人の能力のアセスメント、計画に基づく支援の実施、資源の調整や開発にあたり、環境の情報を集めて分析するという資源のアセスメントとは段階や対象が違います。
したがって正しいのは、利用者を取り巻く環境の情報を収集し、分析するという記述です。アセスメントは情報を集めて分析する段階、結び付けや調整、開発はその後の介入の段階、と区別して覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1利用者の職場実習を行い,職業能力を評価する。:職場実習を通して職業能力を評価するのは、利用者本人の力を評価するアセスメントです。周りの環境や社会資源を評価する資源のアセスメントとは、評価の対象が異なります。
- 2利用者のニーズと社会資源を結び付ける。:利用者のニーズと社会資源を結び付けるのは、アセスメントと計画の後に行う、支援を実際に行う段階の働きです。情報を集めて分析する資源のアセスメントそのものではありません。
- 3既存の社会資源を利用者が使いやすいように調整する。:既存の社会資源を利用者が使いやすいように調整するのは、資源の調整と呼ばれる介入の働きです。環境の状況を把握して評価するアセスメントの段階とは異なります。
- 5地域に就労支援機関がないので,行政機関に設置を働きかける。:地域に就労支援機関がないため行政に設置を働きかけるのは、足りない資源を作る資源の開発やソーシャルアクションにあたります。資源を評価するアセスメントの段階の働きではありません。
出典:第28回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題37。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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