第36回 問題108
ソーシャルワークの理論と方法
ロスマン(Rothman, J.)が1960年代に提唱したコミュニティ・オーガニゼーション実践のモデルに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1組織化モデルとは,住民の地域生活支援を目標として,当事者の個別支援と連動させて,地域の生活基盤の整備に向けた地域支援を展開する方法である。
- 2小地域開発モデルとは,不利な立場に置かれた人々が直面する状況を自らの力では変革できない時に,同じ問題意識を共有する人々と連帯し,権力構造に対して政治的に働きかける方法である。
- 3社会計画モデルとは,住民や当事者が求めるサービスや資源の提供を達成するために地域のニーズを調査して,サービス提供機関間の調整を図る方法である。
- 4ソーシャルアクションモデルとは,地域が求める目標を達成するために,サービス提供機関が地域の資源を利用して活動を推進する方法である。
- 5統合モデルとは,地方自治体による政策実践と,福祉施設等における運営管理実践を一体のものとして,地域を変革することを主たる目標とする方法である。
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✓ これが正解3社会計画モデルとは,住民や当事者が求めるサービスや資源の提供を達成するために地域のニーズを調査して,サービス提供機関間の調整を図る方法である。
解説
社会計画モデルはニーズ調査とサービス提供機関間の調整で資源提供を図ります。
この問は、ロスマンが1960年代に示したコミュニティ・オーガニゼーション実践の3つのモデルで判断します。3つとは、小地域開発モデル、社会計画モデル、ソーシャルアクションモデルです。小地域開発モデルは、住民の参加と協力、話し合いによる合意を通じて、地域が自ら問題を解決する力を高めることを目指します。ソーシャルアクションモデルは、不利な立場に置かれた人々が組織をつくり、権力構造に働きかけて資源や権限の配分を変えようとするものです。
社会計画モデルは、専門家が地域の問題やニーズを調査・分析し、合理的な計画にもとづいて、必要なサービスや資源を効率よく提供することを重視します。その過程で、サービス提供機関どうしの調整も行います。したがって、住民や当事者が求めるサービスや資源の提供を達成するため、地域のニーズを調査し、サービス提供機関間の調整を図る、という社会計画モデルの記述が最も適切です。
ほかの記述は、モデルの名前と説明が合っていないか、1960年代の3つのモデルに含まれない名前を挙げています。覚え方は、話し合いと住民参加が小地域開発、調査と計画が社会計画、権力構造への働きかけがソーシャルアクション、と3つの中心語を結びつけることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1組織化モデルとは,住民の地域生活支援を目…:ロスマンが1960年代に示したのは小地域開発・社会計画・ソーシャルアクションの3つで、組織化モデルはその中にありません。個別支援と地域支援を連動させる説明もこの3モデルの内容ではありません。
- 2小地域開発モデルとは,不利な立場に置かれ…:不利な立場の人々が連帯し、権力構造に政治的に働きかける方法は、ソーシャルアクションモデルの説明です。小地域開発モデルは住民の参加と合意による問題解決を重視します。
- 4ソーシャルアクションモデルとは,地域が求…:ソーシャルアクションモデルは、不利な立場の人々が権力構造に働きかけて変革を求める方法です。サービス提供機関が地域の資源で活動を進めるという説明はこのモデルに合いません。
- 5統合モデルとは,地方自治体による政策実践…:統合モデルは、ロスマンが1960年代に示した3つのモデルには含まれません。自治体の政策実践と施設の運営管理を一体にするという説明も、3モデルのいずれの内容でもありません。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題108。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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