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第37回 問題58

刑事司法と福祉

犯罪の成立要件と責任能力に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

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✓ これが正解3弁識能力及び制御能力の両方またはいずれかが欠けていれば,心神喪失となり,またどちらかでも能力が著しく減退していれば心神耗弱となる。

解説

弁識能力か制御能力が欠ければ心神喪失、著しく減退すれば心神耗弱です。

刑法の考え方では、犯罪が成立するには、構成要件に該当すること、違法であること、責任があること(有責性)の3つがそろう必要があると説明されます。責任能力は有責性の前提で、刑法第39条は、心神喪失者の行為は罰しない、心神耗弱者の行為はその刑を減軽すると定めています。

判例は、心神喪失を、精神の障害により物事の是非善悪を判断する能力(弁識能力)か、その判断に従って行動を制御する能力(制御能力)を欠く状態とし、心神耗弱を、これらの能力が著しく減退した状態と説明しています。したがって、弁識能力と制御能力の両方またはいずれかが欠けていれば心神喪失、どちらかでも著しく減退していれば心神耗弱とする記述が最も適切です。

ほかの記述は、違法性と責任の区別や、心神耗弱の効果、責任年齢の取り違えです。正当行為・正当防衛・緊急避難は違法性の段階の問題で、責任の段階の問題ではありません。心神耗弱は刑が必ず軽くなる事由です。刑法第41条は、十四歳に満たない者の行為は罰しないと定めています。覚え方は、能力が欠けたら喪失で罰しない、著しく減ったら耗弱で減軽、14歳未満は罰しない、の3点をひとまとめにすることです。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題58。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。

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