第37回 問題122
ソーシャルワークの理論と方法(専門)
事例を読んで,A市社会福祉協議会のB職員(社会福祉士)の会議における発言として,適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
Bは自治会役員Cさんから「新型感染症のためここ数年中止していた地域フェスタを再開したい。私としては,子どもをはじめ,高齢者や障害のある人も参加できるようにしたいと考えている。近々,他の自治会役員や関係者も含めて,実行委員会立ち上げのための会議を開催し,その会でご意見をいただきたい」と依頼を受けた。
- 1「Cさんを今回の企画・運営のリーダーに指名したいと思います」
- 2「社会福祉協議会主催で企画するので,自治会は協力してください」
- 3「地域フェスタについて,まずみなさんのお考えをお聞かせください」
- 4「今後のスケジュールと協力団体への依頼について,一緒に検討させてください」
- 5「子どもがいる家庭を手分けして全戸訪問してください」
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✓ これが正解3「地域フェスタについて,まずみなさんのお考えをお聞かせください」
✓ これが正解4「今後のスケジュールと協力団体への依頼について,一緒に検討させてください」
解説
まず参加者の考えを聴き、日程や協力依頼を一緒に検討する発言が適切です。
この事例は、自治会役員のCさんから地域フェスタ再開の相談を受けたB職員が、実行委員会を立ち上げる会議で発言する場面です。決め手は、地域フェスタがCさんたち住民の発意による取組で、Cさんが子どもや高齢者、障害のある人も参加できるようにしたいと考えている点です。2つ選ぶ問なので、住民主体を支える社会福祉協議会の職員らしい発言を2つ選びます。
社会福祉協議会の職員は、住民が自分たちで地域の活動を企画し運営できるよう、側面から支える役割を担います。一つ目の、地域フェスタについてまずみなさんの考えを聴かせてほしいという発言は、参加者一人ひとりの思いを引き出し、話し合いの土台をつくるものです。立ち上げの会議の最初の発言としてふさわしい内容です。
二つ目の、今後のスケジュールと協力団体への依頼について一緒に検討させてほしいという発言は、住民の取組に寄り添いながら、社会福祉協議会がもつ団体とのつながりや運営の知識を提供する姿勢を示しています。主体は住民に置いたまま、必要な部分を協働で進める関わり方です。
覚え方として、地域支援での職員の発言は、住民の考えを聴く、一緒に考える、という形になっているかを手がかりにすると選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1「Cさんを今回の企画・運営のリーダーに指名したいと思います」:企画や運営のリーダーは、参加者が話し合って決めるものです。会議の最初に社会福祉協議会の職員が特定の人を指名すると、住民同士で役割を決めていく機会を奪ってしまいます。
- 2「社会福祉協議会主催で企画するので,自治会は協力してください」:地域フェスタはCさんたち自治会の発意で再開しようとしている取組です。社会福祉協議会が主催を引き取って自治会に協力を求めるのは、住民主体の考え方と逆になります。
- 5「子どもがいる家庭を手分けして全戸訪問してください」:会議の立ち上げの段階で、職員が具体的な作業を一方的に割り振るのは適切ではありません。対象を子どもがいる家庭に限ることも、高齢者や障害のある人の参加も考えたいCさんの思いと合いません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題122。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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