第38回 問題111
ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)
次の記述のうち,メゾレベルの実践として示されたものとして,適切なものを2つ選びなさい。
- 1A市社会福祉協議会の社会福祉士が行う,50歳代のひきこもり男性の母親と本人との間の調整。
- 2難病患者を支援する社会福祉士が行う,全国難病患者の家族会の要望書を国会へ提出することの支援。
- 3B県の社会福祉士会の会長が,委員としてB県の地域福祉支援計画策定に参画。
- 4C障害者就労支援施設の社会福祉士が,特別支援学校の教員と協働で行う進路に関わるイベントの企画。
- 5D市の生活保護担当の現業員が行う,E市の民生委員との意見交換会のファシリテーション。
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✓ これが正解4C障害者就労支援施設の社会福祉士が,特別支援学校の教員と協働で行う進路に関わるイベントの企画。
✓ これが正解5D市の生活保護担当の現業員が行う,E市の民生委員との意見交換会のファシリテーション。
解説
他機関の教員との協働企画と、民生委員との意見交換会の運営がメゾ実践。
ソーシャルワークの実践は、働きかける対象の規模によって、ミクロ・メゾ・マクロの3つのレベルに分けて整理されます。ミクロレベルは個人や家族への直接の支援、メゾレベルはグループ、組織、地域の機関や団体どうしの関係への働きかけ、マクロレベルは国や都道府県などの制度・政策や社会全体への働きかけです。2つ選ぶ問なので、それぞれの実践がどの規模に向いているかを見ます。
障害者就労支援施設の社会福祉士が、特別支援学校の教員と協働して進路に関わるイベントを企画する実践は、施設と学校という組織どうしが手を組み、生徒の集団に向けた取組をつくるものです。これはメゾレベルの実践にあたります。
生活保護担当の現業員が、民生委員との意見交換会のファシリテーション(話し合いの進行役)を務める実践も、行政の担当者と地域の民生委員という集団の間で、関係づくりや情報の共有を進めるものです。これもメゾレベルの実践にあたります。
一方、ひきこもりの男性と母親の間の調整は、家族への直接の支援なのでミクロレベルです。全国の家族会の要望書を国会へ提出する支援や、県の地域福祉支援計画の策定への参画は、国や県の制度・政策に働きかけるものでマクロレベルです。家族まではミクロ、組織や地域の集団はメゾ、国や県の制度はマクロ、と対象の大きさで区切ると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1A市社会福祉協議会の社会福祉士が行う,50歳代のひきこもり男性の母親と本人との間の調整。:母親と本人の間の調整は、ひきこもり状態にある男性とその家族という、個人と家族に向けた直接の支援です。対象が家族の範囲にとどまるので、ミクロレベルの実践として整理されます。
- 2難病患者を支援する社会福祉士が行う,全国難病患者の家族会の要望書を国会へ提出することの支援。:全国の家族会の要望を国会へ届けることを支える取組は、国の制度や政策の変化をめざす働きかけです。対象が社会全体の仕組みなので、マクロレベルの実践にあたります。
- 3B県の社会福祉士会の会長が,委員としてB県の地域福祉支援計画策定に参画。:県の地域福祉支援計画は、都道府県全体の福祉施策の方向を定める計画です。その策定に委員として加わることは政策づくりへの参画なので、マクロレベルの実践として整理されます。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題111。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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