平成22年度 秋期 午前 問75
企業活動
変動費に関する問題
表の事業計画案に対して,新規設備投資に伴う減価償却費(固定費)の増加 1,000 万円を織り込み,かつ,売上総利益を 3,000 万円とするようにしたい。変動費率に変化がないとすると,売上高の増加を何万円にすればよいか。
〔表〕事業計画案 単位 万円
| 項目 | 金額 | |
|---|---|---|
| 売上高 | 20,000 | |
| 売上原価 | 変動費 | 10,000 |
| 固定費 | 8,000 | |
| 計 | 18,000 | |
| 売上総利益 | 2,000 | |
| ⋮ | ⋮ |
- ア2,000
- イ3,000
- ウ4,000
- エ5,000
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ4,000
解説
変動費率を出してから増えた分だけで式を組みます。
表から使うのは三つの数だけです。売上高 20,000、変動費 10,000、固定費 8,000 で、売上総利益は 2,000 になっています。まず変動費率を出します。10,000 を 20,000 で割って 0.5 ですから、売上が増えても、その半分は変動費として出ていき、手元に残るのは半分だけです。次に増えた分だけで式を組みます。表の全体を作り直す必要はありません。売上の増加を x とすると、新しい売上総利益は、もとの 2,000 に 0.5x を足し、固定費の増加 1,000 を引いた形になります。これを 3,000 にしたいので、0.5x は 2,000、つまり x は 4,000 万円です。検算します。売上高は 24,000、変動費はその半分の 12,000、固定費は 8,000 に 1,000 を足して 9,000、原価の合計は 21,000 ですから、売上総利益は 24,000 から 21,000 を引いて 3,000 となり、狙いどおりになります。かつでつながれた条件は二つとも効く、という読み方がこの問の要です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア2,000:必要な利益の増加 1,000 と固定費の増加 1,000 を足した 2,000 を、そのまま売上の増加としてしまった形です。売上が 1 増えれば利益も 1 増えるという結び方で、出ていく費用が抜けています。
- イ3,000:これは狙いとして与えられた利益の額そのものです。求めるのは売上の増加であって利益の額ではありません。表の数と設問の条件をどう組み合わせても、算術の道筋からこの数は出てきません。
- エ5,000:必要な増加分 2,000 を、売上 1 に対して手元に残る割合で割るところまでは同じです。その割合を 0.5 ではなく、固定費 8,000 を売上高 20,000 で割った 0.4 と取り違えると、2,000 を 0.4 で割って 5,000 になります。
この問題の用語
- 売上総利益売上高から売上原価を差し引いた利益で、もうけの元になる最初の段階の利益です。ここから販売費などを引いて、次の段階の利益を求めます。
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
- 原価製品やサービスを作るためにかかった費用のことです。材料費、労務費、経費を合わせて、その期の製造費用として計算します。
出典:平成22年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問75(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問77:除却損に関する問題(原価)
- 令和5年度 春期 午前 問76:製造原価の経費に算入する費用(原価)
- 令和元年度 秋期 午前 問62:TCOに関する問題(原価)
- 平成31年度 春期 午前 問77:標準原価計算に関する問題(原価)
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