平成22年度 春期 午前 問60
システム監査
内部統制に関する問題
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”では,内部統制の基本的要素の一つとして“IT への対応”を示している。“IT への対応”に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アCOSO の“内部統制の統合的枠組み”にも,構成要素の一つとして示されている。
- イIT 環境への対応と IT の利用及び統制からなる。
- ウIT を利用しない手作業での統制活動では内部統制の目的は達成できない。
- エほかの内部統制の基本的要素と独立に存在する。
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✓ これが正解イIT 環境への対応と IT の利用及び統制からなる。
解説
IT環境への対応とITの利用及び統制の二つから成ります。
内部統制の基本的要素として、日本の基準は六つを挙げています。統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、そしてITへの対応です。設問が取り上げているのは最後のひとつで、これは中身が二本立てになっています。一つ目はIT環境への対応です。組織が置かれているITの状況、たとえば社会での普及の度合いや取引先の事情や技術の水準を把握し、それに応じた方針を定めることを指します。二つ目はITの利用及び統制です。業務の中にITを組み込んで使い、そのIT自体も適切に保つことを指します。適切なのは、この二本をそのまま述べた記述です。位置づけも押さえておきます。この要素は他の五つから切り離されてあるものではなく、統制活動をITで実現する、日々の監視をITで行う、といった形で、それぞれに絡んで働きます。六つを数えられること、そして六番目が二本立てであること、この二点がそのまま出題されています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アCOSO の“内部統制の統合的枠組み”に…:COSOが示す内部統制の統合的枠組みは五つの構成要素からなり、ここで問われている要素はその中に入っていません。日本の基準が独自に加えたという成り立ちと食い違います。
- ウIT を利用しない手作業での統制活動では…:手作業による統制でも、内部統制の目的そのものは達成しえます。ITは目的の達成を有効かつ効率的にする手段であって、これが無ければ成り立たないという言い方は行き過ぎです。
- エほかの内部統制の基本的要素と独立に存在す…:他の要素それぞれに関わりながら働くものであり、切り離されて置かれているわけではありません。関わらないと言い切る点が、この要素の位置づけと逆になっています。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 統制活動経営者の指示が確実に実行されるよう、業務に組み込む手続です。担当を分ける職務分掌や、処理結果の検証がこれにあたります。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:平成22年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問60
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問60:ITへの対応に関する問題(統制活動)
- 令和5年度 春期 午前 問60:内部統制に関する問題(内部統制)
- 平成30年度 秋期 午前 問58:サンプリングに関する問題(内部統制)
- 平成30年度 春期 午前 問57:内部統制に関する問題(内部統制)
- 平成27年度 秋期 午前 問60:営業債権管理業務に関する内部統制(内部統制)
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