平成23年度 特別 午前 問73
企業活動
コーポレートガバナンスの説明
コーポレートガバナンスを説明したものはどれか。
- ア環境保全対策の費用対効果を定量的に測定して分析し,環境保全コストや環境保全効果などを公表すること
- イ企業が本来の営利活動とは別に,社会の一員として,社会をより良くするために応分の貢献をすること
- ウ経営管理が適切に行われているかどうかを監視し,企業活動の健全性を維持する仕組みのこと
- エ投資家やアナリストに対する広報活動として,企業の経営状況を正確かつ迅速に,そして継続的に公表すること
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ経営管理が適切に行われているかどうかを監視し,企業活動の健全性を維持する仕組みのこと
解説
経営が適切かを監視して健全さを保つ仕組みです。
設問はコーポレートガバナンスを説明したものを求めています。四つの肢はどれも企業と社会との関わりを述べたもので、響きの良さだけでは切れません。もとの語の後ろ半分には統治という意味があります。言い直せば、経営者を誰がどう見張るか、という話です。会社は出資した人のものですが、日々動かしているのは経営者です。任せた側が任された側を見張る、その見張りの仕掛けがこの語の中身になります。正解の肢は、経営管理が適切に行われているかどうかを監視し、企業活動の健全性を維持する仕組みのこと、と述べています。監視という語が置かれているのは四つのうちこの肢だけです。加えて、末尾が仕組みのことで終わっている点も手がかりになります。この語が指すのは心がけや姿勢ではなく、取締役会や監査役、内部統制といった、担当する人が替わっても働き続ける仕掛けだからです。残る三つも、それぞれ別の名前が付いた考え方です。そのうち一つは企業の社会的責任、いわゆるCSRで、この語と並べて語られることが多い分、最も紛らわしく見えます。ただし向きが逆になります。社会に対して果たすのが責任のほうで、内側で経営者を見張るのが統治のほうです。カタカナの定義を問う設問では、残る三つにも名前を付けられるかどうかで確信の強さが変わります。一つだけ知っていて選ぶのと、四つとも言えて選ぶのとでは、次に出たときの手応えが違ってきます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア環境保全対策の費用対効果を定量的に測定し…:環境を守る取組みにかかった費用と、その効果を金額で測って外へ公表するという話です。企業と社会との関わりではありますが、経営者の仕事ぶりを見張る仕掛けを言い表したものではありません。
- イ企業が本来の営利活動とは別に,社会の一員…:営利活動とは別に、社会の一員として応分の貢献をすることを述べた肢です。企業の姿勢としては大切な考え方ですが、述べているのは社会に対して果たすほうの話で、内側を見張る仕掛けではありません。
- エ投資家やアナリストに対する広報活動として…:投資家に向けて経営の状況を正確かつ迅速に、継続して公表するという広報の活動です。情報が外へ出れば見張りやすくはなりますが、伝える活動そのものは仕組みとは別のものです。
この問題の用語
- コーポレートガバナンス誰のための経営かなどの視点で、企業活動を監督し監視する仕組みです。経営の透明性を確保することを目的にしています。
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- 監視機器や利用者の動きを継続して見て、記録に残しておくこと。稼働状況や性能を見張り、異常に早く気づいて対応するために行います。
- 企業活動会社が利益を上げるために行う、いろいろな取組みの全体です。製品やサービスを作って売るほか、人や資金の管理、研究開発なども含みます。
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
出典:平成23年度 特別 応用情報技術者試験 午前 問73
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問60:ITへの対応に関する問題(内部統制)
- 令和3年度 秋期 午前 問67:バリューチェーンの説明(企業活動)
- 平成26年度 秋期 午前 問74:内部統制に関する問題(コーポレートガバナンス)
- 平成25年度 秋期 午前 問57:可用性に関する問題(企業活動)
- 平成22年度 春期 午前 問74:内部統制に関する問題(コーポレートガバナンス)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)