平成27年度 秋期 午前 問15
システム構成要素
MTBFに関する問題
MTBF が x 時間,MTTR が y 時間のシステムがある。使用条件が変わったので,MTBF,MTTR がともに従来の 1.5 倍になった。新しい使用条件での稼働率はどうなるか。
- アx,y の値によって変化するが,従来の稼働率よりは大きい値になる。
- イ従来の稼働率と同じ値である。
- ウ従来の稼働率の 1.5 倍になる。
- エ従来の稼働率の 2/3 倍になる。
答えと解説を見る
✓ これが正解イ従来の稼働率と同じ値である。
解説
分子と分母が同じ倍率なら比は変わりません。
稼働率は、平均故障間隔を、平均故障間隔と平均修復時間の合計で割った値です。つまり、動いている時間が全体の時間に占める割合を表しています。ここで大事なのは、これが時間そのものではなく比だという点です。式に当てはめてみます。もとの稼働率は、平均故障間隔を両者の和で割った形です。両方が1.5倍になると、分子は1.5倍、分母も両方の項が1.5倍なので、分母全体が1.5倍になります。分子と分母に共通する1.5は約分されて消えるので、値はもとのままです。文字が残っているうちは値によって変わりそうに見えますが、約分すれば文字は消えるので、どんな値を入れても結論は同じになります。実際に数を入れて確かめます。平均故障間隔を100時間、平均修復時間を20時間とすると0.8333、どちらも1.5倍にして150時間と30時間にしても0.8333で一致します。故障の起きにくさも直すのにかかる時間も同じ割合で伸びたのだから、動いている時間の割合は動かない、と意味の面から読むこともできます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アx,y の値によって変化するが,従来の稼…:文字が残るので値ごとに変わると見た形ですが、共通する倍率は約分で消えます。実際に数を入れて確かめても、もとの値とぴたりと一致します。
- ウ従来の稼働率の 1.5 倍になる。:分子だけを伸ばした形です。先ほどの数で確かめると0.8333の1.5倍は1.25となり、割合が1を超えてしまうので、そもそも成り立ちません。
- エ従来の稼働率の 2/3 倍になる。:分母だけを1.5倍にした形で、そのときは確かに3分の2になります。しかし実際には分子も同じ倍率で伸びるため、この減り方は起こりません。
この問題の用語
- MTBF平均故障間隔。故障から次の故障までが平均どれくらい持つかを表し、長いほど壊れにくく可用性が上がります。
- MTTR平均修復時間。実際に起きた故障を平均した実績値で、あらかじめ決めておく復旧目標のRTOとは別ものです。
- 稼働率使える状態だった時間が、全体のどれだけを占めるかを表す割合。約束した水準を守れたかどうかの物差しになります。
出典:平成27年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問15
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問13:稼働率に関する問題(MTTR)
- 令和7年度 春期 午前 問13:稼働率の関係を示したグラフ(稼働率)
- 令和7年度 春期 午前 問12:稼働率に関する問題(MTBF)
- 令和5年度 秋期 午前 問15:稼働率に関する問題(MTTR)
- 令和4年度 秋期 午前 問14:アベイラビリティ(稼働率)(MTBF)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)