平成27年度 春期 午前 問51
プロジェクトマネジメント
クリティカルパスに関する問題
PERT 図で表されるプロジェクトにおいて,プロジェクト全体の所要日数を 1 日短縮できる施策はどれか。
〔図〕
凡例 … 丸と丸を結ぶ矢印の上に「作業名」,下に「所要日数」を書く
開始 ─ A:4 → ①
① ─ B:6 → ② ② ─ E:1 → ④
① ─ C:5 → ③ ③ ─ F:2 → ④
① ─ D:2 → ⑤ ③ ─ G:1 → ⑥
⑤ ─ H:1 → ⑥
④ ─ I:3 → 終了
⑥ ─ J:6 → 終了- ア作業 B と F を 1 日ずつ短縮する。
- イ作業 B を 1 日短縮する。
- ウ作業 I を 1 日短縮する。
- エ作業 J を 1 日短縮する。
答えと解説を見る
✓ これが正解エ作業 J を 1 日短縮する。
解説
最長経路に載る作業だけが全体を縮めます。
設問は、PERT図で表されるプロジェクトの所要日数を1日短縮できる施策を選ばせています。この図はアローダイアグラムとも呼ばれ、矢印の上に作業名、下に所要日数が書かれています。縮めて効くのは、全体の日数を決めている最長の経路、つまりクリティカルパス上の作業だけです。ですから先に経路をすべて書き出して足します。開始から順にAとBとEとIをたどる経路は4と6と1と3を足して14日、AとCとFとIをたどる経路は4と5と2と3を足して14日、AとCとGとJをたどる経路は4と5と1と6を足して16日、AとDとHとJをたどる経路は4と2と1と6を足して13日です。最長は16日ですから、全体の所要日数は16日、クリティカルパスはAとCとGとJを結ぶ経路になります。この経路の末尾にあるJを1日短縮すると16日が15日になり、次に長い経路の14日をまだ上回っています。したがって全体も15日になり、縮めた分が丸ごと効きます。縮めた後は必ず次の最長を数え直します。仮にJを3日縮めても14日の経路が残るので、全体は14日で止まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア作業 B と F を 1 日ずつ短縮する…:BもFも16日の経路には載っていないので、14日だった経路が13日になるだけです。2か所も縮めるので効きそうに見えますが、場所が違えば全体の日数は動きません。
- イ作業 B を 1 日短縮する。:Bが載っているのは14日の経路で、それが13日になっても、全体を決めているのは16日の経路のままです。短縮した効果はどこにも表れません。
- ウ作業 I を 1 日短縮する。:Iは14日の経路2本の両方に載るので効きそうに見えますが、どちらも13日になるだけです。効くかどうかは載っている本数ではなく、最長かどうかで決まります。
この問題の用語
- クリティカルパス全体の日数を決めている、余裕のない作業のつながりのことです。ここが遅れると全体が遅れるので、重点的に管理します。
- アローダイアグラム作業の順序と所要日数を矢印でつなぎ、全体の日数を求める図です。順序関係や余裕日数が分かり、縮めるべき作業を見つけられます。
- PERT作業の前後関係を図にして日程を組む技法。全体の所要期間や、遅れると全体が遅れてしまう経路を見つけられます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:平成27年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問51
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