平成28年度 春期 午前 問16
システム構成要素
フェールセーフの考え方
フェールセーフの考え方として,適切なものはどれか。
- アシステムに障害が発生したときでも,常に安全側にシステムを制御する。
- イシステムの機能に異常が発生したときに,すぐにシステムを停止しないで機能を縮退させて運用を継続する。
- ウシステムを構成する要素のうち,信頼性に大きく影響するものを複数備えることによって,システムの信頼性を高める。
- エ不特定多数の人が操作しても,誤動作が起こりにくいように設計する。
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✓ これが正解アシステムに障害が発生したときでも,常に安全側にシステムを制御する。
解説
壊れたときは止めてでも安全側へ倒す考え方です。
名前を二つに割ると意味が出ます。前半は壊れたらということ、後半は安全にということなので、合わせると壊れたときは安全側へ倒すという考え方になります。フェールセーフで大事なのは、動かし続けることを狙っていない点です。止まってしまっても構わないので、危険だけは出さないという構えです。例を並べると腑に落ちます。信号機が故障したときに全方向を赤にする、踏切の装置が壊れたときに遮断機を下ろしたままにする、石油ストーブが倒れたときに火を消す。どれも使えなくはなりますが、事故は起こさない形になっています。信頼性設計の言葉は数が多いので、原因と狙いの二つの軸で並べておくと混ざりません。原因が機器の故障で狙いが安全ならフェールセーフ、原因が機器の故障で狙いが稼働の継続ならフェールソフト、原因が機器の故障で備えが予備ならフォールトトレラント、原因が人の操作の誤りならフールプルーフです。設問は障害が発生したときと言い、さらに安全と言っているので、この並びの上で一つに定まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イシステムの機能に異常が発生したときに,す…:すぐには止めず、機能を減らしてでも運用を続けるという狙いの説明です。守ろうとしているのが危険の回避ではなく稼働のほうなので、倒す向きが反対になります。
- ウシステムを構成する要素のうち,信頼性に大…:影響の大きい部品を二重三重に持っておくという備え方の説明です。壊れたあとにどちらへ倒すかではなく、壊れても済むように予備を用意しておく話にあたります。
- エ不特定多数の人が操作しても,誤動作が起こ…:不特定多数の人が扱っても誤った操作になりにくくするという設計の説明です。原因として見ているのが機器の故障ではなく人の操作なので、設問の前提と合いません。
この問題の用語
- フェールセーフ故障しても危険が生じないように、安全な側へ倒しておく設計です。誤った操作そのものをできなくする考え方とは区別されます。
- フールプルーフ人が操作を誤っても危険や故障につながらないようにする設計のこと。故障しても安全側に倒すフェールセーフとは着眼点が違います。
- フォールトトレラント一部が壊れても、全体としては動き続けられるようにする設計です。冗長な構成を組み込み、切り替えて運転を続けます。
- 信頼性設計故障が起きても危険や全面停止に直結させないための設計の総称。危険を避けるフェールセーフ、誤操作をさせないフールプルーフなどが含まれます。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問16
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問12(信頼性設計)
- 令和5年度 春期 午前 問15(フェールセーフ)
- 令和3年度 秋期 午前 問13:インタロックの例(フールプルーフ)
- 平成30年度 春期 午前 問15:フェールソフトの説明(フォールトトレラント)
- 平成24年度 春期 午前 問46:信頼性設計に関する問題(フォールトトレラント)
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