平成29年度 春期 午前Ⅱ 問4
システム監査
ITFに関する問題
システム監査技法であるITF(Integrated Test Facility)法の説明はどれか。
- ア監査機能をもったモジュールを監査対象プログラムに組み込んで実環境下で実行し,抽出条件に合った例外データ,異常データなどを収集し,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
- イ監査対象ファイルにシステム監査人用の口座を設け,実稼働中にテストデータを入力し,その結果をあらかじめ用意した正しい結果と照合して,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
- ウシステム監査人が準備した監査用プログラムと監査対象プログラムに同一のデータを入力し,両者の実行結果を比較することによって,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
- エプログラムの検証したい部分を通過したときの状態を出力し,それらのデータを基に監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
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✓ これが正解イ監査対象ファイルにシステム監査人用の口座を設け,実稼働中にテストデータを入力し,その結果をあらかじめ用意した正しい結果と照合して,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
解説
ITF法は、本番のファイルに監査用の口座を設けてテストデータを流す方法です。
監査技法の説明は、どのデータを、どの環境で、何と比べるかを軸に見分けます。ITF法は、監査対象のファイルの中にシステム監査人用の架空の口座を設け、実際に稼働しているシステムにテストデータを入力します。そして、処理された結果をあらかじめ用意しておいた正しい結果と照合して、プログラムが正しく処理しているかを確かめます。本番の環境で本番のプログラムを動かしたまま検証できる点が特徴で、その代わり、テストデータが本番の集計などに紛れ込まないよう注意が必要になります。本番の中に監査人用の口座を置く、という一点で覚えると、似た技法と区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア監査機能をもったモジュールを監査対象プロ…:監査機能をもつモジュールを監査対象のプログラムに組み込み、本番の処理の中で条件に合う例外データなどを集めるのは、プログラムの内部に監査用の仕掛けを常駐させる方法です。監査人用の口座を設けてテストデータを流すわけではありません。
- ウシステム監査人が準備した監査用プログラム…:監査人が用意したプログラムと監査対象のプログラムに同じデータを入力して結果を突き合わせる方法は、比べる相手が監査人側のプログラムです。本番のファイルに監査用の口座を置いて照合するITF法とは、仕組みが違います。
- エプログラムの検証したい部分を通過したとき…:プログラムの検証したい箇所を通過したときの状態を書き出し、それを手掛かりに処理を確かめるのは、スナップショットの考え方による方法です。処理の途中を写し取るもので、監査用の口座とテストデータを使う方法ではありません。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問4
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(監査人)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:システム監査基準に関する問題(監査人)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問6:JIS Q 27002の問題(テスト)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問2:システム管理基準に関する問題(システム監査)
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