平成30年度 春期 午前Ⅱ 問10
内部統制
金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(平成23年)”における内部統制に関係を有する者の役割と責任に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ア会計監査人は,内部統制の整備及び運用に係る基本方針を決定する。
- イ監査役は,独立した立場から,内部統制の整備及び運用状況を監視,検証する。
- ウ取締役会は,内部統制の整備及び運用に係る基本方針に基づき,内部統制を整備し運用する。
- エ内部監査人は,内部統制の整備及び運用状況の改善を実施する。
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✓ これが正解イ監査役は,独立した立場から,内部統制の整備及び運用状況を監視,検証する。
解説
監査役は、独立した立場から内部統制の整備・運用状況を監視、検証します。
設問が引く金融庁の内部統制の基準(平成23年)では、内部統制に関係を有する者ごとに役割と責任が示されています。見分ける軸は、方針を決める、整備・運用する、監視・評価する、という役割の分担です。監査役は、業務の執行から独立した立場から、内部統制の整備及び運用状況を監視、検証する役割を担います。自ら内部統制を作ったり動かしたりするのではなく、外から見張る立場にある点が特徴です。決める取締役会、作って動かす経営者、見張る監査役、評価して改善を促す内部監査人、と役割を並べて覚えると、主語と役割を入れ替えた選択肢を見抜けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア会計監査人は,内部統制の整備及び運用に係…:内部統制の整備及び運用に係る基本方針を決定するのは、取締役会の役割です。会計監査人は外部の立場から監査を行う者であり、会社の内部統制の基本方針を自ら決める立場にはありません。
- ウ取締役会は,内部統制の整備及び運用に係る…:基本方針に基づいて内部統制を整備し運用するのは、経営者の役割です。取締役会は基本方針を決定し、経営者による整備・運用を監督する立場にあり、自ら整備・運用する主体ではありません。
- エ内部監査人は,内部統制の整備及び運用状況…:内部監査人は、内部統制の整備及び運用状況を検討、評価し、その改善を促す立場です。改善を実際に行うのは業務を担う経営者や各部門であり、内部監査人が自ら改善を実施するわけではありません。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 会計お金の動きを記録し、まとめて報告する仕事のことをいいます。在庫の評価のしかたなど、決められた方法に従って計算します。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 基本方針組織が取り組みの目的や考え方を、最も上の段で示す方針です。具体的な基準や手順は、これをよりどころにして定めます。
- 監視機器や利用者の動きを継続して見て、記録に残しておくこと。稼働状況や性能を見張り、異常に早く気づいて対応するために行います。
- 内部監査組織が自分たちの仕組みを、業務の担当から離れた立場の者が点検すること。結果は改善のための見直しに使われます。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成30年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問10
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(会計)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(内部監査)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問6:JIS Q 27002の問題(監視)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問10:統制環境に該当するもの(内部統制)
- 平成27年度 春期 午前Ⅱ 問11:監査計画に関する問題(基本方針)
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