平成25年度 春期 午前Ⅱ 問11
内部統制
全社的な内部統制に関する問題
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準”において,“全社的な内部統制”としての“ITへの対応”に該当する評価項目はどれか。
- アITに係る業務の外部委託に関する契約の管理を適切に行っているか。
- イ新たなシステムの導入に当たり十分な試験が行われているか。
- ウ経営者は,ITに関する適切な戦略,計画などを定めているか。
- エシステムに障害が発生した場合,分析や解決などの対応が適切に行われているか。
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✓ これが正解ウ経営者は,ITに関する適切な戦略,計画などを定めているか。
解説
経営者がITの戦略や計画を定めているかは、全社的な内部統制の評価項目です。
金融庁の実施基準では、内部統制の基本的要素の一つであるITへの対応について、全社的な内部統制の評価項目の例が示されています。全社的な内部統制は、組織全体に影響を及ぼす方針や体制を見るもので、ITへの対応では、経営者がITに関する適切な戦略や計画などを定めているかといった、経営の方針の水準の項目が並びます。見分ける軸は、その項目が経営者の方針を問うものか、IT部門の個々の管理業務を問うものかです。外部委託契約の管理、導入時の試験、障害時の対応は、いずれも個々の管理業務にあたり、IT全般統制の側で評価される内容です。全社的は経営の方針、全般統制は管理業務の手続、と高さで分けて覚えると判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アITに係る業務の外部委託に関する契約の管…:ITに係る業務の外部委託契約を適切に管理しているかは、IT部門の管理業務の一つで、IT全般統制として評価される項目です。経営者がITの方針を定めているかを問う全社的な内部統制の水準とは、見ている高さが違います。
- イ新たなシステムの導入に当たり十分な試験が…:新しいシステムを導入するときに十分な試験を行っているかは、システムの開発・保守に係る管理の項目で、IT全般統制にあたります。個々の導入作業の手続を問うものであり、全社的な内部統制の評価項目ではありません。
- エシステムに障害が発生した場合,分析や解決…:障害の発生時に分析や解決を適切に行っているかは、システムの運用管理に関する項目で、IT全般統制にあたります。日々の運用の手続を確かめる内容なので、経営の方針を問う全社的な内部統制とは区別されます。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 外部委託業務の一部または全部を、外部の専門的な企業へ任せることです。任せる範囲や品質、費用、責任の分担を、契約で取り決めます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 経営者組織の方向を決め、責任を負う立場の人のことをいいます。経営の方針や目標を定め、人や資金を配分して、その達成に責任を持ちます。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
出典:平成25年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問11
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問24:IPランドスケープの説明(経営者)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(内部統制)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問2:システム管理基準に関する問題(経営者)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問15:民法の契約不適合責任に関する記述(契約)
- 令和2年度 10月 午前Ⅱ 問10:業務処理統制に該当するもの(外部委託)
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