内部統制|システム監査技術者試験
この分野には 44問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語は内部統制(29問)・業務処理統制(17問)・部門(10問)・会計(8問)・組織(8問)です。問題が多い回は平成31年度 春期(5問)・令和6年度 秋期(4問)・令和3年度 秋期(4問)です。
統制がどの層で、何を確かめるために効くか
金融庁の基準は、内部統制の目的を業務の有効性及び効率性、報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全の四つとし、基本的要素を統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応の六つとしています。統制環境は組織構造や慣行など他の要素の土台で、統制活動は経営者の命令や指示が適切に実行されるよう定める方針と手続です。
ITへの対応は、IT環境への対応と、ITの利用及び統制からなります。IT統制は全社的な統制、全般統制、業務処理統制に分けられます。全般統制は業務処理統制が働く環境を支えるもので、開発・保守、運用・管理、アクセス管理、外部委託契約の管理などが当たります。業務処理統制は個々の業務に組み込まれ、承認されたデータが漏れなく正確に処理されることを確保するもので、入力チェックやエラーデータの修正と再処理が当たります。
網羅性を確かめる統制には、取引データに連番を付けた入力後の連番チェックや、入力結果を出力して原票と照合するプルーフリストがあります。結果を事後に検証するなら、売掛債権回転期間の前年比較のように数値の動きから異常を探します。職務の分離は、開発担当者が運用のオペレータを兼ねないように、一人で不正や誤りを完結できない形にすることです。
自動化された業務処理統制は、全般統制が有効であれば一度組み込んだとおりに動き続けると見込めるため、評価の負担を減らせます。業務を外部に委託しているときは、受託会社の内部統制について受託会社の監査人が保証報告書を作り、システムに関する記述書と確認書は受託会社が作成します。
役割の分担として、業務部門が第1線、リスク管理部門が第2線、内部監査部門が第3線を担う3線モデルがあります。内部統制には、判断の誤りや共謀、想定外の環境の変化、経営者による無視といった固有の限界があります。システム管理基準(平成30年)はITガバナンスを評価・指示・モニタのEDMモデルで説明し、責任、戦略、取得、パフォーマンス、適合、人間行動の六原則を示しています。現在のシステム管理基準は2023年に改訂されています。
この分野で出た問題
- 令和5年度 秋期 問8固定資産管理システムのITに係る全般統制として,最も適切なものはどれか。
- 令和2年度 10月 問10金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和元年)”におけるITに係る業務処理統制に該当するものはどれか。
- 平成31年度 春期 問43回出題財務処理に係るクラウドサービスを委託している場合に委託元会社が入手することのある,日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第86号“受託業務に係る内部統制の保証報告書(平成23年)”に基づいて作成される文書と作成者の適切な組合せはどれか。ここで,受託業務の一部については再委託が行われており,除外方式を採用しているものとする。
- 令和6年度 秋期 問6金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(令和5年)”における,内部統制の基本的要素である“統制活動”はどれか。
- 令和3年度 秋期 問1システム管理基準(平成30年)において,ITガバナンスにおける説明として採用されているものはどれか。
- 令和2年度 10月 問52回出題財務報告に係る内部統制監査におけるリスクアプローチの説明のうち,適切なものはどれか。
- 令和7年度 秋期 問10A社では,財務報告に係る内部統制の評価対象である業務プロセスに関する情報システムのうち,販売システム,購買システム及び物流システムは,システム部が定める共通の規則に従い,システム部が自社の同一のIT基盤上で開発・運用し,管理を行っている。一方,各業務プロセスで発生する会計データを取り扱う会計システムは,社外のクラウドサービスプロバイダが提供するサービスを経理部が独自の規則を定めて導入して管理している。この場合,金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和5年)”によれば,基本的な内部統制の評価単位の組合せのうち,最も適切なものはどれか。
- 令和7年度 秋期 問9ITの統制活動のうち,ITに係る全般統制に該当するものとして,最も適切なものはどれか。
- 令和5年度 秋期 問10ITの統制活動のうち,ITに係る全般統制に該当するものはどれか。
- 令和4年度 秋期 問8システム管理基準(平成30年)において,経営陣がITガバナンスを成功に導くために採用することが望ましい原則としているものはどれか。
- 平成31年度 春期 問3システム管理基準(平成30年)において,経営陣がITガバナンスを成功に導くために採用することが望ましい原則としているものはどれか。
- 平成27年度 春期 問10人事給与システムのシステム監査において,勤怠データの入力漏れを発見するコントロールの評価項目として,適切なものはどれか。
- 令和5年度 秋期 問9債権管理システムから出力された債権残高の集計処理結果を用いて,経理部門が事後的に実施できる,債権残高に関する異常の有無の検証に有効な方法はどれか。
- 平成30年度 春期 問9債権管理システムから出力された債権残高の集計処理結果を用いて,経理部門が事後的に実施できる,債権残高に関する異常の有無の検証に有効な方法はどれか。
- 平成28年度 春期 問10債権管理システムから出力された債権残高の集計処理結果を用いて,経理部門が事後的に実施できる,異常の有無の検証に有効な方法はどれか。
- 平成24年度 春期 問9内部統制として効果的な職務の分離の説明はどれか。
- 平成21年度 春期 問10内部統制として効果的な職務の分離の説明はどれか。
- 平成24年度 春期 問11内部統制の基本的要素の一つである“統制活動”に該当するものはどれか。
- 平成22年度 春期 問15取引データの入力漏れがないことを確保するためのコントロールはどれか。
- 平成22年度 春期 問12情報システムに対する統制を全般統制と業務処理統制に分けたとき,業務処理統制に該当するものはどれか。
- 令和7年度 秋期 問8組織におけるリスク管理と内部統制を行うためには複数のグループによる役割の分担が効果的だとする考えに基づいた,“3線モデル”(三つのラインモデル)がある。第1,第2,第3のラインの組合せとして,適切なものはどれか。
- 平成30年度 春期 問8経済産業省が平成19年に策定した“システム管理基準 追補版(財務報告に係るIT統制ガイダンス)”では,IT統制をIT全社的統制,IT全般統制及びIT業務処理統制に区分している。IT統制のうち,IT業務処理統制に区分されるものはどれか。
- 令和3年度 秋期 問7財務報告に関連する業務についてクラウドサービスを委託している場合,日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会保証業務実務指針3402“受託業務に係る内部統制の保証報告書に関する実務指針(2019年)”に基づいて作成される文書と作成者の適切な組合せはどれか。ここで,受託業務の一部については再委託が行われており,除外方式を採用しているものとする。
- 令和6年度 秋期 問10金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和5年)”における,内部統制の基本的要素である統制環境に該当するものはどれか。
- 令和6年度 秋期 問3金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和5年)”に基づき,出荷管理システムを利用している出荷の正当性に関する業務処理統制についての監査手続として,最も適切なものはどれか。
- 令和6年度 秋期 問9金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和5年)”に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 令和3年度 秋期 問9金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和元年)”に基づいた,“ITに係る全般統制”のうちの“システムの運用・管理”に関する監査上の留意点として,最も適切なものはどれか。
- 令和4年度 秋期 問10金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和元年)”に基づき,今年度改修した“自動化されたITに係る業務処理統制(ITAC)”の整備状況が有効であるとき,人手による内部統制よりも,サンプル数を減らし,サンプリングの対象期間を短くするなどITACの運用状況の評価作業を減らすことができる条件として,最も適切なものはどれか。
- 平成29年度 春期 問10金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(平成23年)”において,“全社的な内部統制”としての“ITへの対応”に該当する評価項目はどれか。
- 平成30年度 春期 問10金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(平成23年)”における内部統制に関係を有する者の役割と責任に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成25年度 春期 問11金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準”において,“全社的な内部統制”としての“ITへの対応”に該当する評価項目はどれか。
- 平成24年度 春期 問10金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”では,内部統制の基本的要素の一つとして“ITへの対応”を示している。“ITへの対応”に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成22年度 春期 問14金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”における,内部統制の固有の限界に当たる事象はどれか。
- 平成22年度 春期 問13金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”における,内部統制の基本的要素である“統制活動”はどれか。
- 平成21年度 春期 問8金融庁の財務報告に係る内部統制報告制度におけるITに係る全般統制に該当するものはどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 17年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。