平成30年度 春期 午前Ⅱ 問9
内部統制
債権管理システムから出力された債権残高の集計処理結果を用いて,経理部門が事後的に実施できる,債権残高に関する異常の有無の検証に有効な方法はどれか。
- ア債権データ生成時における,得意先コードを用いた得意先マスタと債権データとの自動マッチング
- イ債権データの金額項目のフォーマットチェック
- ウスプレッドシートを用いた売掛債権回転期間の前年同期比較チェック
- エ正規の権限者による操作に限定するアクセスコントロール
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✓ これが正解ウスプレッドシートを用いた売掛債権回転期間の前年同期比較チェック
解説
売掛債権回転期間を前年同期と比べると、事後に異常の兆しを見つけられます。
この設問は、経理部門が、システムから出力された債権残高の集計結果を使って、事後に異常がないかを確かめる方法を問うています。見分ける軸は、出力された結果を使って事後に検証するものか、データが作られる途中や前で誤りを防ぐものかです。売掛債権回転期間は、売掛債権の残高が売上の何か月分にあたるかを示す指標で、これを表計算ソフトで求めて前年の同じ時期と比べると、残高が不自然に増えたり減ったりしていないかが分かります。集計結果さえあれば経理部門が自ら実施でき、異常の兆しを事後に見つける手段として有効です。出力結果を使う、事後に見る、経理部門ができる、という三つの条件を満たすかで判断すると選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア債権データ生成時における,得意先コードを…:得意先コードを使って得意先マスタと債権データを自動で突き合わせるのは、債権データを生成するときにシステムの中で働くチェックです。生成の途中で誤りを防ぐもので、経理部門が出力結果を使って事後に検証する方法ではありません。
- イ債権データの金額項目のフォーマットチェッ…:金額項目のフォーマットチェックは、データが決められた形式で入力されているかを確かめるものです。データを作る段階での入力の検査であり、集計された残高の異常の有無を事後に見つける方法ではありません。
- エ正規の権限者による操作に限定するアクセス…:正規の権限者だけが操作できるよう限定するアクセスコントロールは、不正な操作を前もって防ぐための統制です。事前に防ぐ仕組みであって、出力された集計結果から異常の有無を事後に確かめる方法ではありません。
この問題の用語
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
- スプレッドシート表の形で計算や集計を行う、利用者が自分で作れるソフトのことです。セルに数式を入れておくと、値を変えたときに結果が自動で計算し直されます。
- 権限そのアカウントに許された操作の範囲のことです。用途ごとに必要なものだけを与え、定義用と更新用のように分けて持たせます。
- コントロール目的どおりに業務が進むように組み込む、決まりや点検、仕組みのことです。監査では、その整備と運用の状況が評価されます。
出典:平成30年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問9
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問17:SAMLの説明(権限)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(部門)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問4:システム監査基準に関する問題(コントロール)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問9:内部統制に関する問題(スプレッドシート)
- 平成28年度 春期 午前Ⅱ 問10(スプレッドシート)
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