令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問24
技術戦略マネジメント
IPランドスケープの説明
特許庁によれば,IPランドスケープの説明はどれか。
- ア企業が保有する特許情報・非特許情報を含む知財情報を積極的に他社に公開することによって,他社との技術協力や共同開発を促進するもの
- イ経営・事業情報に知財情報を組み込んだ分析を実施することによって,現状をふかんした結果や将来展望などを経営者・事業責任者と共有するもの
- ウ先行技術調査,特許出願,審査請求までのプロセスを,専用の支援システムによって自動化することによって,特許をより迅速に申請できるもの
- エ特許,商標及び著作権などの知的財産権の維持費を専用の支援システムによって自動的に管理することによって,コスト削減や業務効率化を図るもの
答えと解説を見る
✓ これが正解イ経営・事業情報に知財情報を組み込んだ分析を実施することによって,現状をふかんした結果や将来展望などを経営者・事業責任者と共有するもの
解説
経営・事業情報に知財情報を組み込んだ分析を、経営層と共有するものです。
特許庁は、IPランドスケープを、経営戦略や事業戦略を立てる際に、経営・事業情報に知財情報を組み込んだ分析を行い、その結果を経営者や事業責任者と共有するものとして説明しています。見分ける軸は、知財情報を何に使うかです。IPランドスケープでは、特許などの知財情報を、権利を取ったり守ったりするためだけでなく、市場や競合の動きを読み解く材料として使い、現状を見渡した結果や将来の展望を経営の判断に役立てます。手続の自動化や維持費の管理のような、知財部門の内部の効率化とは目的が違います。知財を経営の判断材料にする分析、と覚えると選べます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア企業が保有する特許情報・非特許情報を含む…:知財情報を積極的に他社へ公開して技術協力や共同開発を促すという説明は、知財の開放による連携の取組みです。経営・事業情報と組み合わせた分析の結果を経営層と共有するという、中心にある活動が抜けています。
- ウ先行技術調査,特許出願,審査請求までのプ…:先行技術調査から特許出願、審査請求までを支援システムで自動化して申請を速めるという説明は、出願の実務を効率化する取組みです。知財情報を経営判断の材料に生かす分析とは目的が違います。
- エ特許,商標及び著作権などの知的財産権の維…:知的財産権の維持費を支援システムで自動的に管理してコスト削減を図るという説明は、権利の管理業務を効率化する取組みです。分析の結果を経営者や事業責任者と共有して戦略に生かすものではありません。
この問題の用語
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- 経営者組織の方向を決め、責任を負う立場の人のことをいいます。経営の方針や目標を定め、人や資金を配分して、その達成に責任を持ちます。
- 著作権文章や絵、プログラムなどを作った人に自動で生まれる権利。届け出をしなくても、作った時点で発生します。
- 知的財産権発明や著作物、営業秘密など、人が生み出したものについての権利をまとめた呼び名。特許権や著作権が代表です。
出典:令和7年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問24
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問2:システム管理基準に関する問題(経営者)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問6:統制活動に関する問題(経営者)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問13:フェアユースの説明(著作権)
- 令和2年度 10月 午前Ⅱ 問13:フェアユースの説明(著作権)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問4:改善勧告に関する問題(経営者)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)