労働関連・取引関連法規|システム監査技術者試験
この分野には 17問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語は契約(5問)・不正競争防止法(3問)・売買契約(3問)・労働者派遣法(2問)・指摘事項(2問)です。問題が多い回は令和5年度 秋期(2問)・令和4年度 秋期(2問)・令和3年度 秋期(2問)です。
誰が指揮し、誰を守るための決まりか
請負と派遣は、誰が作業者に指揮命令するかで分けます。請負では受託側が自社の要員を指揮して仕事の完成に責任を負い、発注側が直接指示を出せば実態は労働者派遣です。派遣では労働者は派遣元に雇用されたまま派遣先の指揮命令を受けて働き、誰を派遣するかを選ぶのは派遣元なので、派遣先が事前面接などで労働者を特定することは避けます。
民法の契約不適合責任は、引き渡された目的物が種類、品質、数量について契約の内容に適合しないときの責任で、2020年4月施行の改正で瑕疵担保責任から改められました。買主や注文者は修補、代替物や不足分の引渡しといった履行の追完を求め、応じられなければ代金や報酬の減額を求めることができ、損害賠償や契約の解除もできます。
下請代金支払遅延等防止法では、親事業者は給付を受領した日から60日以内のできる限り短い期間で支払期日を定めます。起算日は検査を終えた日ではなく受領した日で、やり直しがあれば修正品を受け取った日から数えます。現在は改正により中小受託取引適正化法(取適法)となり、親事業者は委託事業者、下請事業者は中小受託事業者と呼ばれます。
取引の相手を守る法律は、対象とする取引の形で分けます。特定商取引法は通信販売などを対象とし、広告に販売価格、支払の時期と方法、引渡時期、契約の解除に関する事項などの表示を求めます。資金決済法はプリペイドカードや電子マネーの発行者に情報の安全管理を求め、特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律は、指定を受けた大規模な提供者に、毎年度の報告書を経済産業大臣へ提出することを求めます。
職場の決まりでは、就業規則は常時10人以上の労働者を使う事業場で作成と届出が必要な共通ルールで、機密の範囲を職務に合わせて特定するなら個別の合意で補います。公益通報者保護法は、不正の目的でなく勤め先などの法令違反を通報した労働者を解雇などの不利益な扱いから守るもので、派遣労働者も含まれます。
この分野で出た問題
- 平成29年度 春期 問14下請業者から納品されたプログラムに,下請業者側の事情を原因とする重大なバグが発見され,プログラムの修正が必要となった。このとき,支払期日を改めて定めようとする場合,下請代金支払遅延等防止法上認められている期間(60日)の起算日はどれか。
- 平成31年度 春期 問14インターネットのショッピングサイトで,商品の広告をする際に,商品の販売価格,代金の支払時期及び支払方法,商品の引渡時期,売買契約の解除に関する事項などの表示を義務付けている法律はどれか。
- 平成25年度 春期 問3A社のシステム開発課長の指揮監督下でB社のプログラマが開発業務を担当する状況において,監査報告書に記載された指摘事項として,適切なものはどれか。
- 平成23年度 特別 問4A社のシステム開発課長の指揮監督下でB社のプログラマが開発業務を担当する状況において,監査報告書に記載された指摘事項として,適切なものはどれか。
- 令和5年度 秋期 問15A社は,B社にソフトウェアの開発を委託し,それを稼働させるためのサーバとクライアントPCを購入したところ,目的物となる納品物が,契約内容に適合しない事実を知った。民法の契約不適合責任に関する記述として,適切なものはどれか。ただし,A社とB社の間で契約不適合責任に関する特約は合意されていないものとする。
- 令和3年度 秋期 問15A社は,B社に発注したソフトウェア開発と,それを稼働させるサーバとクライアントPCの売買が,契約内容に適合しない事実を知った。民法の契約不適合責任に関する記述として,適切なものはどれか。ただし,A社とB社の間で契約不適合責任に関する特約は合意されていないものとする。
- 令和5年度 秋期 問14“特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律”における“特定デジタルプラットフォーム提供者”に関する規定として,適切なものはどれか。
- 令和4年度 秋期 問15インターネットのショッピングサイトで,商品の広告をする際に,商品の販売価格,商品の代金の支払時期及び支払方法,商品の引渡時期,売買契約の解除に関する事項などの表示を義務付けている法律はどれか。
- 平成22年度 春期 問18プロジェクトマネージャのP氏は,A社から受託予定のソフトウェア開発を行うために,X社から一時的な要員派遣を受けることを検討している。労働者派遣法に照らして適切なものはどれか。
- 令和3年度 秋期 問14下請代金支払遅延等防止法の対象となる下請事業者から納品されたプログラムに,下請事業者側の事情を原因とする重大なバグが発見され,プログラムの修正が必要となった。このとき,支払期日を改めて定めようとする場合,下請代金支払遅延等防止法で認められている期間(60日)の起算日はどれか。
- 平成25年度 春期 問15公益通報者保護法に定められているものはどれか。
- 平成28年度 春期 問14常時10名以上の従業員を有するソフトウェア開発会社が,社内の情報セキュリティ管理を強化するために,機密情報を扱う担当従業員の扱いを見直すこととした。労働法に照らし,適切な行為はどれか。
- 令和4年度 秋期 問11紙型,ICカード型又はサーバ型の前払式支払手段(プリペイドカード,電子マネーなど)の発行者に対し,その発行業務に係る情報の漏えい,滅失又は毀損の防止措置を求める法律はどれか。
- 平成21年度 春期 問13販売管理システム開発を受注したA社が,不足する開発要員(プログラマ)をB社からの派遣によって補うことにした。派遣先であるA社の行為のうち,労働者派遣法に照らして適切なものはどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 11年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和5年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。