平成27年度 春期 午前 問60
システム監査
独立性の観点から避けるべきもの
システム監査実施体制のうち,システム監査人の独立性の観点から避けるべきものはどれか。
原典では「避けるべきもの」が太字で組まれています(否定を問う設問)。本ファイルでも太字にしました。
- ア監査チームメンバに任命された総務部の A さんが,他のメンバと一緒に,総務部の入退室管理の状況を監査する。
- イ監査部の B さんが,個人情報を取り扱う業務を委託している外部企業の個人情報管理状況を監査する。
- ウ情報システム部の開発管理者から 5 年前に監査部に異動した C さんが,マーケティング部におけるインターネットの利用状況を監査する。
- エ法務部の D さんが,監査部からの依頼によって,外部委託契約の妥当性の監査において,監査人に協力する。
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✓ これが正解ア監査チームメンバに任命された総務部の A さんが,他のメンバと一緒に,総務部の入退室管理の状況を監査する。
解説
自部門の業務を自分で監査する構図は避けます。
この設問は否定を問う形で、避けるべきものを一つだけ選びます。判定の軸は、監査人と監査対象の間に利害の絡みが生じていないかの一点です。ある人が自分の属する部門の業務を監査対象にしてしまうと、評価する側と評価される側が同じ組織のなかに重なり、独立した立場から見ることが難しくなります。四つの選択肢のうち、監査対象が自部門と同じであるものは一つだけで、それが避けるべき構図にあたります。残りの三つは、対象が別の組織であったり、過去に所属していた組織を離れて年数が経過していたり、監査部の作業に協力する側に回っていたりして、この軸から外れます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ監査部の B さんが,個人情報を取り扱う…:監査部の B さんが個人情報を取り扱う業務を委託している外部企業の個人情報管理状況を監査するという肢です。監査対象が組織の外側にある企業なので、監査人と監査対象の間に自部門への利害が生じる構図にはなりません。
- ウ情報システム部の開発管理者から 5 年前…:情報システム部の開発管理者から5年前に監査部に異動した C さんが、マーケティング部におけるインターネットの利用状況を監査するという肢です。監査対象は過去に所属していた部でも今の所属でもなく、利害の絡みが薄まっています。
- エ法務部の D さんが,監査部からの依頼に…:法務部の D さんが監査部からの依頼によって外部委託契約の妥当性の監査において監査人に協力するという肢です。監査人本人ではなく監査を助ける側に回っており、自部門の業務を自分で監査する構図にはあたりません。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 独立性監査する人が、監査される側から切り離されている状態のことです。所属を内部監査部門にするなど、外から見て分かる形が求められます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 入退室管理誰がいつ部屋に入り、いつ出たかを、許可と記録の両面で扱う仕組み。物理的な区画を守るための基本の備えです。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 外部委託業務の一部または全部を、外部の専門的な企業へ任せることです。任せる範囲や品質、費用、責任の分担を、契約で取り決めます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
出典:平成27年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問60
同じ用語が出る問題
- 令和8年度 科目A 問20:著作者人格権に関する問題(契約)
- 令和8年度 科目A 問15:システム監査人の行為(独立性)
- 令和7年度 科目A 問15:情報セキュリティ管理基準の問題(入退室管理)
- 令和5年度 科目A 問14:情報セキュリティ管理基準の問題(監査人)
- 平成30年度 春期 午前 問59:システム監査人に関する問題(外部委託)
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