平成28年度 秋期 午前 問56
サービスマネジメント
PDCAに関する問題
JIS Q 20000-1 は,サービスマネジメントシステム(SMS)及びサービスのあらゆる場面で PDCA 方法論の適用を要求している。SMS の計画(Plan)に含まれる活動はどれか。
- アあらかじめ定めた間隔でのマネジメントレビューの実施とその記録の維持
- イ権限,責任及びプロセスにおける役割についての枠組みの作成
- ウ資金及び予算の割当て及び管理の活動を通じた,SMS の導入及び運用
- エ承認された改善についての計画の作成,改善の実施とその報告
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✓ これが正解イ権限,責任及びプロセスにおける役割についての枠組みの作成
解説
権限と責任の枠組みを決めるのは計画の段です。
この設問は、四つの活動がそれぞれ計画、実行、点検、処置のどの段に当たるかを見分けられるかを問うています。見分け方は、その活動が何を作っているのかを見ることです。計画の段で作るのは、これから回していくための決めごとでした。誰にどこまでの権限があり、誰が何に責任を負い、それぞれのプロセスで誰がどんな役割を果たすのか。この枠組みが先にできていないと、実行する人は何をどこまでやってよいのか分かりません。だから、権限、責任及び役割についての枠組みの作成を挙げたものが計画に当たります。残る三つは、いずれも枠組みが決まった後の段に置かれる活動でした。決めたとおりに動かす段のもの、動かした結果を確かめる段のもの、確かめて出てきた改善を手当てする段のもので、順に後ろへ並びます。出題当時の JIS Q 20000-1 は、SMS の活動を PDCA の各段に分けて定めていました。その後の改正で、他のマネジメントシステム規格と共通の章立てに改められています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アあらかじめ定めた間隔でのマネジメントレビ…:あらかじめ定めた間隔でマネジメントレビューを実施し、その記録を維持すると述べています。運用した結果を見て評価する働きなので、確かめる段に置かれる活動でした。これから回すための決めごとを作る段ではありません。
- ウ資金及び予算の割当て及び管理の活動を通じ…:資金及び予算の割当てと管理の活動を通じて、サービスマネジメントシステムを導入し運用すると述べています。決めた枠組みに沿って実際に動かす段の活動です。枠組みそのものを組み立てる働きとは順序が違いました。
- エ承認された改善についての計画の作成,改善…:承認された改善についての計画の作成、改善の実施とその報告と述べています。計画という語が入っているので迷いますが、これは点検で見つかったものを手当てする段の活動でした。何を計画するのかで見分けます。
この問題の用語
- サービスマネジメントシステムITサービスを設計し、移行し、提供し、改善するための仕組み全体です。計画・運用・点検・処置の四つを繰り返して良くしていきます。
- PDCA計画、実行、点検、処置の四つを繰り返して改善を続ける進め方です。最後の処置は、仕組みや成果を継続的に改善する手を打つ段階です。
- マネジメントレビュー経営層が、仕組みが目的に合っているかを定期的に見直すことです。前回の処置の状況、内部監査の結果、不適合と是正を考えます。
- 権限そのアカウントに許された操作の範囲のことです。用途ごとに必要なものだけを与え、定義用と更新用のように分けて持たせます。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問56
同じ用語が出る問題
- 令和元年度 秋期 午前 問55:PDCAに関する問題(サービスマネジメントシステム)
- 平成31年度 春期 午前 問66:非機能要件項目(権限)
- 平成30年度 春期 午前 問37:ポートスキャンを行う目的(権限)
- 平成29年度 春期 午前 問55:可用性に関する問題(サービスマネジメントシステム)
- 平成26年度 春期 午前 問51:PDCAに関する問題(PDCA)
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