2024年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問14
リスク管理
生命保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)ならびに保険金、年金および給付金の受取人は個人であるものとする。
- 1契約者と被保険者が同一人である一時払終身保険において、被保険者がリビング・ニーズ特約に基づいて受け取る特約保険金は非課税となる。
- 2契約者と被保険者が同一人である一時払終身保険において、保険期間の初日から5年以内に解約し、解約差益が生じた場合、その解約差益は源泉分離課税の対象となる。
- 3契約者と被保険者が同一人である養老保険において、被保険者の相続人ではない者が受け取った死亡保険金は、相続税の課税対象となる。
- 4契約者と被保険者が異なる個人年金保険(保証期間付終身年金)において、年金受取開始前に被保険者が死亡して契約者が受け取った死亡給付金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
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✓ これが正解2契約者と被保険者が同一人である一時払終身保険において、保険期間の初日から5年以内に解約し、解約差益が生じた場合、その解約差益は源泉分離課税の対象となる。
解説
一時払終身保険の解約差益は源泉分離課税ではなく一時所得です。
この問は、生命保険の保険金や解約返戻金などに、どの税金がどのようにかかるかを問うものです。
一時払いの保険のうち、保険期間が5年以下のもの、または5年を超えても5年以内に解約したもので、一定の要件を満たす貯蓄性の高い契約(一時払養老保険など)の差益は、金融類似商品として20.315%の源泉分離課税の対象となります。その要件の一つは満期保険金があることです。終身保険には満期保険金がないため、5年以内に解約しても金融類似商品には当たらず、解約差益は一時所得として総合課税されます。源泉分離課税の対象とする記述が不適切なものです。
ほかの記述は適切です。リビング・ニーズ特約に基づき被保険者本人が受け取る特約保険金は非課税です。契約者と被保険者が同じ養老保険の死亡保険金は相続税の対象で、相続人ではない人が受け取った場合も遺贈で取得したものとして相続税がかかります。ただし死亡保険金の非課税金額は使えません。契約者と被保険者が異なる個人年金保険で、契約者が受け取った死亡給付金は、自分が負担した保険料に対応するものとして一時所得になります。
誰が保険料を負担し誰が受け取るかで税目を決め、源泉分離課税は満期のある一時払いの貯蓄型だけと覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1契約者と被保険者が同一人である一時払終身…:リビング・ニーズ特約は、余命6ヵ月以内と判断された被保険者が死亡保険金の一部を生前に受け取れる特約です。被保険者本人が受け取る特約保険金は非課税とされているので、この記述は適切です。
- 3契約者と被保険者が同一人である養老保険に…:保険料を負担した人と被保険者が同じなら、死亡保険金は遺贈で取得したものとみなされ相続税の対象です。相続人でない人が受け取っても相続税の対象である点は同じで(死亡保険金の非課税金額は使えません)、この記述は適切です。
- 4契約者と被保険者が異なる個人年金保険(保…:保険料を負担した契約者が自分で受け取る死亡給付金は、自分の掛けたお金が戻ってきたものとして相続税や贈与税ではなく所得税の対象になり、一時所得として課税されます。この記述は適切です。
出典:2024年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問14(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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