2024年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問41
不動産
不動産の登記や調査に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1不動産の登記記録において、土地の所有者とその土地上の建物の所有者が異なる場合は、その土地の登記記録に借地権の登記がなくても、借地権が設定されていることがある。
- 2不動産登記には公信力がないため、登記記録を確認し、その登記記録の内容が真実であると信じて取引しても、その登記記録の内容が真実と異なっていた場合、法的に保護されないことがある。
- 3不動産の抵当権設定登記をした場合、当該不動産の登記記録の権利部甲区に、債権額や抵当権者の氏名または名称などが記載される。
- 4公図は地図に準ずる図面として登記所に備え付けられており、対象とする土地の位置関係や形状等を確認する資料として有用である。
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✓ これが正解3不動産の抵当権設定登記をした場合、当該不動産の登記記録の権利部甲区に、債権額や抵当権者の氏名または名称などが記載される。
解説
抵当権の登記は権利部の乙区に記録され、甲区ではありません。
不動産の登記記録は、土地や建物の所在・面積などを記録する表題部と、権利関係を記録する権利部に分かれ、権利部はさらに甲区と乙区に区分されます。甲区には所有権に関する事項、乙区には抵当権や賃借権など所有権以外の権利に関する事項が記録されます。
土地と建物の所有者が異なる場合、土地に借地権の登記がなくても、建物の所有を目的とする借地権が設定されていることがあるので、現地や契約の確認が大切です。また、わが国の不動産登記には公信力がないため、登記を信じて取引しても、登記の内容が真実と違えば法的に保護されないことがあります。公図は地図に準ずる図面として登記所に備え付けられ、土地の位置関係や形状を確認する資料として役立ちます。
一方、抵当権は所有権以外の権利なので、抵当権設定登記の債権額や抵当権者の氏名・名称は、甲区ではなく乙区に記録されます。したがって、この記述が不適切です。
覚え方として、甲区は所有権、乙区はそれ以外の権利(抵当権・賃借権など)と押さえておくと、登記記録の読み取りで迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1不動産の登記記録において、土地の所有者と…:建物の所有者が土地の所有者と違うときは、建物を持つための借地権があると考えられます。借地権は借地上の建物の登記でも第三者に対抗できるため、土地に借地権の登記がない例も多く、記述は適切です。
- 2不動産登記には公信力がないため、登記記録…:登記に公信力がないということは、登記記録を信頼して取引した人でも、真の権利者から権利を主張されれば権利を取得できない場合があるということです。記述は適切で、現地や書類での確認も欠かせません。
- 4公図は地図に準ずる図面として登記所に備え…:公図は、地図が備え付けられるまでの間、地図に準ずる図面として登記所に置かれている図面です。土地の位置関係や形状をつかむ資料として利用でき、記述は適切です。
出典:2024年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問41(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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