平成21年度 秋期 問48
システム開発技術
品質特性に関する問題
システム開発における,エラーを検出した時期とその不具合の修正にかかる対応費用の関係を最も適切に示したグラフはどれか。
4肢はいずれもグラフ。4枚とも 縦軸=対応費用/横軸=設計・製造・テスト・運用(左から この順)で共通。 違うのは曲線の形だけなので,形を言葉に起こしてある。
| 肢 | 曲線の形 |
|---|---|
| ア | 左は低いまま横ばいで,テスト以降で右上へ急に立ち上がる(単調増加・逓増) |
| イ | 左が高く,右へ下がっていく(単調減少) |
| ウ | 左が高く いったん下がり,テストを底にして右へ上がる(V 字) |
| エ | 左は一定の低い水準で,テストと運用の間で1段だけ跳ね上がる(階段状) |
- ア左は低いまま横ばいで,テスト以降で右上へ急に立ち上がるグラフ(単調増加)
- イ左が高く,右へ下がっていくグラフ(単調減少)
- ウテストを底にした V 字のグラフ
- エテストと運用の間で1段だけ跳ね上がる階段状のグラフ
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✓ これが正解ア左は低いまま横ばいで,テスト以降で右上へ急に立ち上がるグラフ(単調増加)
解説
見つかるのが遅いほど、直す費用は急に重くなっていきます。
誤りは、作る流れのどの段でも見つかる見込みがあります。見つかった段が早いほど、直す手間は軽く済みました。設計の段なら、書き直すのは図面の一部だけです。作る段なら、書いたものを直せば収まります。ところが試す段まで来ると、話が変わってきました。誤りの元が設計にあれば、設計まで遡って直すことになります。遡れば、そこから先に作ったものも作り直しになりました。動かし始めた後なら、使っている人への影響まで加わります。止める段取りも、戻す備えも、別に必要になりました。だから費用は、後の段ほど急な勢いで立ち上がります。左は低いまま横ばいで、試す段から右上へ立ち上がる形。書き起こしの表の、この形が当たりでした。早いほど軽く済みます。シラバスも、品質特性という語を挙げて質の見方を示しています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ左が高く,右へ下がっていくグラフ(単調減…:左が高く、右へ下がっていく形を挙げた肢のほうです。早く見つけるほど費用が重い、という読みになります。ところが早い段ほど、直す範囲は狭くて済みました。遅い段ほど、遡って作り直す量が増えていきます。向きがそっくり逆でした。
- ウテストを底にした V 字のグラフ:試す段を底にした谷の形というのが、この肢です。設計の段で高く、試す段でいったん下がる読みになります。けれども設計の段の直しは、いちばん軽いものでした。底に来るのは、いちばん早い段のほうです。谷の位置が食い違っています。
- エテストと運用の間で1段だけ跳ね上がる階段…:一段だけ跳ね上がる階段の形を挙げた肢が、こちらです。動かし始める前後で、確かに大きく変わります。ところが試す段でも、すでに費用は上がり始めていました。設計と作る段のあいだにも、差があります。一段だけでは、途中の上がり方を表せません。
この問題の用語
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問48(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
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