第36回 問題67
介護の基本
個別性や多様性を踏まえた介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1その人らしさは,障害特性から判断する。
- 2生活習慣は,生活してきた環境から理解する。
- 3生活歴は,成人期以降の情報から収集する。
- 4生活様式は,同居する家族と同一にする。
- 5衣服は,施設の方針によって統一する。
答えと解説を見る
✓ これが正解2生活習慣は,生活してきた環境から理解する。
解説
生活習慣は、その人が生活してきた環境から理解します。
個別性や多様性を踏まえた介護の判断の軸は、一人ひとりの暮らし方や価値観は、その人が歩んできた人生や環境の中で形づくられてきたもので、それを尊重して支えるということです。同じ病気や障害があっても、その人らしい生活の姿は人によって違います。
生活習慣は、育った地域や家庭、仕事、住まいなど、その人が生活してきた環境の中で身についてきたものです。起きる時間や食事の好み、入浴の習慣などを、生活してきた環境から理解しようとすることは、個別性を踏まえた介護の基本にあたります。
ほかの記述は、一人ひとりの違いを狭くとらえたり、周りに合わせさせたりするものです。その人らしさを障害特性から判断すると、同じ障害のある人をひとまとめに見ることになります。生活歴は、子どものころからの人生全体を知ることで理解が深まるので、成人期以降に限るのは不十分です。生活様式を同居する家族と同一にしたり、衣服を施設の方針で統一したりすると、本人の好みや選択が尊重されません。
覚え方としては、個別性の問では、本人の歩みと環境から理解する記述を選び、障害の種類や家族・施設の都合で一律にそろえる記述を外す、と押さえておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1その人らしさは,障害特性から判断する。:同じ障害があっても、好みや大切にしていることは人によって違います。障害の特性からその人らしさを決めつけると、一人ひとりの個性を見落とすことになります。
- 3生活歴は,成人期以降の情報から収集する。:生活歴は、生まれ育った家庭や子どものころの経験も含めた人生全体から集めます。成人期以降に限ると、価値観や習慣のもとになった経験が抜け落ちてしまいます。
- 4生活様式は,同居する家族と同一にする。:本人の暮らし方は、同居する家族と同じとは限りません。家族に合わせて一律にすると、本人が大切にしてきた生活のしかたや選択が尊重されなくなります。
- 5衣服は,施設の方針によって統一する。:着る服は、その人の好みや自己表現に関わるものです。施設の方針で一律にそろえると、本人が自分で選ぶ機会が失われ、個別性の尊重に反します。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題67。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)