第36回 問題82
生活支援技術
心身機能が低下した高齢者の住環境の改善に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1玄関から道路までは,コンクリートから砂利敷きにする。
- 2扉の取っ手は,レバーハンドルから丸いドアノブにする。
- 3階段の足が乗る板と板の先端部分は,反対色から同系色にする。
- 4車いすを使用する居室の床は,畳から板製床材(フローリング)にする。
- 5浴槽は,和洋折衷式から洋式にする。
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✓ これが正解4車いすを使用する居室の床は,畳から板製床材(フローリング)にする。
解説
車いすを使う居室の床は、畳から板製床材(フローリング)にします。
心身機能が低下した高齢者の住環境の改善の判断の軸は、転倒を防ぎ、移動や動作をしやすくし、本人の力で安全に生活できるようにすることです。改善前と改善後の組合せが、その目的に合っているかを確かめます。
車いすで畳の上を移動すると、車輪が沈んで動かしにくく、畳も傷みやすくなります。板製床材(フローリング)にすると、車輪が滑らかに動き、少ない力で移動できるようになります。そのため、車いすを使用する居室の床を畳から板製床材(フローリング)にするという記述が適切です。
ほかの記述は、改善の方向が逆になっています。砂利敷きは足元が不安定で、歩行や車いすでの移動が難しくなるので、玄関から道路までは平らなコンクリートのほうが安全です。丸いドアノブは握って回す動作が必要で、手の力が弱い人にはレバーハンドルのほうが使いやすくなります。階段の踏み板の先端部分は、反対色にして目立たせることで段の境目が見えやすくなり、同系色にすると踏み外しの危険が高まります。浴槽は、洋式にすると長くて浅いため体が滑りやすく、和洋折衷式のほうが姿勢を保ちやすく、立ち上がりもしやすいとされています。
覚え方としては、住環境の改善は、平らに、握らずに、見分けやすく、滑りにくく、の向きになっているかで判断すると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1玄関から道路までは,コンクリートから砂利敷きにする。:砂利を敷いた通路は、足が沈んだり石が動いたりして足元が不安定になり、転倒の危険が高まります。車いすや歩行器も進みにくくなるので、改善の方向が逆です。
- 2扉の取っ手は,レバーハンドルから丸いドアノブにする。:丸いドアノブは、しっかり握って手首をひねる動作が必要です。握力や手の動きが弱った高齢者には、押し下げるだけで開けられるレバーハンドルのほうが使いやすく、逆の変更です。
- 3階段の足が乗る板と板の先端部分は,反対色から同系色にする。:段の先端を周りと同じような色にすると、段の境目が見分けにくくなり、踏み外しの危険が高まります。見え方が低下した高齢者には、はっきり違う色で目立たせるほうが安全です。
- 5浴槽は,和洋折衷式から洋式にする。:洋式の浴槽は長さがあって浅いため、体が前へ滑って沈みやすく、立ち上がりにくくなります。足を伸ばしすぎずに座れる和洋折衷式のほうが、高齢者には姿勢を保ちやすいとされます。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題82。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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