第113回 午前 問58
小児看護学
通告で正しいの
児童虐待の防止等に関する法律〈児童虐待防止法〉に基づいて行う通告で正しいのはどれか。
- 1警察に通告する。
- 2守秘義務の遵守が優先される。
- 3通告にあたっては児童自身の意思を尊重することが規定されている。
- 4児童が同居している家庭における配偶者に対する暴力は通告の対象となる。
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✓ これが正解4児童が同居している家庭における配偶者に対する暴力は通告の対象となる。
解説
子どもの前での配偶者への暴力は心理的虐待として通告の対象です。
児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)は、児童虐待を身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待の四つに分けています。このうち心理的虐待には、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力が含まれると第2条第4号に明記されています。子どもが親どうしの暴力を見聞きすること(いわゆる面前DV)は、子どもの心に深い傷を与えるからです。したがって、配偶者への暴力は通告の対象となります。
通告先は、第6条で市町村、都道府県の設置する福祉事務所、児童相談所(児童委員を介することもできる)と定められており、警察は通告先に挙げられていません。また同じ条で、医療職などの守秘義務に関する法律の規定は、通告する義務の遵守を妨げるものと解釈してはならないとされています。通告に児童本人の意思を尊重するという規定はなく、虐待を受けたと思われる児童を発見した者は速やかに通告しなければなりません。
覚え方: 通告先は市町村・福祉事務所・児童相談所、守秘義務より通告が優先、思われる段階で通告、面前DVは心理的虐待、の四点で押さえます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1警察に通告する。:条文に並ぶ通告の窓口は、住んでいる地域の市町村と、福祉の専門機関である福祉事務所・児童相談所です。警察への連絡が役立つ場面はあっても、法律上の通告先としては規定されていません。
- 2守秘義務の遵守が優先される。:医師や看護師には秘密を守る義務がありますが、法律は虐待を知らせることがこの義務に違反しないことを明記しています。秘密を理由に通告をためらう必要はありません。
- 3通告にあたっては児童自身の意思を尊重することが規定されている。:通告の義務は、虐待を受けたと思われる児童を発見した者に課されており、児童本人の意思によって通告するかどうかを決めるという規定は置かれていません。
出典:第113回 看護師国家試験 午前(厚生労働省)問58(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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