令和6年度 問23
維持保全・長期修繕計画
次の記述のうち、長期修繕計画作成ガイドラインによれば、最も不適切なものはどれか。
- 1推定修繕工事費の算定における単価の設定の際は、地域差について、労務費は地域差がほとんどない一方、材料費や仮設材のリース費等に一定の地域差があることを、必要に応じて考慮する。
- 2推定修繕工事費の算定における単価の設定の際は、新築マンション、既存マンションのどちらの場合であっても、修繕工事特有の施工条件等を考慮する。
- 3推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算出は、既存マンションの場合、保管されている設計図書のほか、修繕等の履歴、劣化状況等の調査・診断の結果に基づいて行う。
- 4収支計画の不確定な要素として、修繕積立金の運用利率、借入金の金利、物価・工事費価格及び消費税率の変動などがある。
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✓ これが正解1推定修繕工事費の算定における単価の設定の際は、地域差について、労務費は地域差がほとんどない一方、材料費や仮設材のリース費等に一定の地域差があることを、必要に応じて考慮する。
解説
地域差があるのは労務費で、材料費やリース費はほとんど差がありません。
本問は、長期修繕計画作成ガイドライン(令和6年6月改定版)が示す推定修繕工事費の算定と収支計画の考え方で、不適切なものを選ぶ問です。推定修繕工事費とは、長期修繕計画で見込む修繕工事に要する概算の費用のことです。
単価の設定に当たって地域差をどう考えるかについて、ガイドラインのコメントは、材料費や仮設材のリース費等は地域差がほとんどない一方、労務費は一定の地域差があるので、必要に応じて考慮するとしています。記述は、労務費は地域差がほとんどなく、材料費やリース費に地域差があるとしており、両者の関係が逆になっています。これが不適切な記述で、答えです。広く流通する資材は価格がそろいやすく、人件費は地域の賃金水準に左右される、と考えると理解しやすくなります。
ほかの記述はガイドラインに沿っています。単価は新築・既存を問わず修繕工事特有の施工条件等を考慮して設定し、既存マンションでは設計図書、修繕等の履歴、劣化状況等の調査・診断の結果に基づいて工事の内容と費用を設定します。また、運用利率、借入金の金利、物価・工事費価格、消費税率の変動は、収支計画の不確定な要素として挙げられています。
見分け方としては、地域で差が出るのは人の手間にかかる労務費、と覚えておくと入れ替えに気づけます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2推定修繕工事費の算定における単価の設定の…:標準様式の記載例は、新築では設計図書や請負代金内訳書等を、既存では過去の契約実績や見積価格等を参考にしつつ、どちらも修繕工事特有の施工条件等を考慮して単価を設定するとしています。記述は適切です。
- 3推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算…:既存マンションの推定修繕工事は、保管されている設計図書に加え、修繕等の履歴や現状の調査・診断の結果等に基づいて設定するとされています。建物の実際の状態を反映させるための手順で、記述は適切です。
- 4収支計画の不確定な要素として、修繕積立金…:将来の金利や物価、工事費、税率がどう動くかは計画の時点では読み切れないため、ガイドラインはこれらを収支計画の不確定な要素としています。記述はこの考え方に合っています。
出典:令和6年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問23
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