平成29年度 春期 午前Ⅱ 問4
プロジェクトのスコープ
ローリングウェーブ計画法の説明
PMBOKガイド 第5版によれば,プロジェクトスコープマネジメントにおいて,WBSの作成に用いるローリングウェーブ計画法の説明はどれか。
- アWBSを補完するために,WBS要素ごとに詳細な作業の内容などを記述する。
- イ過去に実施したプロジェクトのWBSをテンプレートとして,新たなWBSを作成する。
- ウ将来実施予定の作業については,上位レベルのWBSにとどめておき,詳細が明確になってから,要素分解して詳細なWBSを作成する。
- エプロジェクトの作業をより階層的に分解して,WBSの最下位レベルの作業内容や要素成果物を定義する。
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✓ これが正解ウ将来実施予定の作業については,上位レベルのWBSにとどめておき,詳細が明確になってから,要素分解して詳細なWBSを作成する。
解説
近い作業は詳しく、先の作業は大まかに計画して段階的に詳細化します。
ローリングウェーブ計画法は、段階的詳細化の一つの形です。見分ける軸は、詳細化するタイミングをずらしているかどうかです。近い将来に実施する作業は詳細に計画し、遠い将来の作業は情報が揃っていないため上位レベルのWBSにとどめておきます。作業が近づいて詳細が明確になった時点で、要素分解して詳しいWBSに落とします。将来の作業を上位レベルにとどめ、詳細が分かってから分解するという記述は、この手順をそのまま表しています。波が寄せるように計画の詳細さが手前から順に進んでいく、と覚えるとイメージしやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アWBSを補完するために,WBS要素ごとに…:WBSの要素ごとに詳細な作業内容を書き添えて補う話で、計画を詳細化する時期をずらすという考え方は含まれていません。WBSの構造ではなく、要素ごとの中身の説明を増やすものです。
- イ過去に実施したプロジェクトのWBSをテン…:過去のプロジェクトのWBSを雛形として使うのは、テンプレートを利用して作成の手間を減らす方法です。将来の作業の詳細化を後回しにするという要素は無く、時間の軸に沿った計画の進め方とは別のものです。
- エプロジェクトの作業をより階層的に分解して…:作業を階層的に分解して最下位レベルの作業や成果物を定義するのは、要素分解という基本の手法です。ローリングウェーブ計画法も要素分解を使いますが、詳細化の時期をずらす点が説明されていません。
この問題の用語
- WBS作業を階層的に細かく分けて、管理できる大きさにまとめた図です。順序関係を表す図ではなく、やることの範囲を漏れなく並べます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- スコープそのプロジェクトでやること、やらないことの範囲を指します。範囲を漏れなく分けて並べたものがWBSになります。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問4
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問4:スコープクリープに関する問題(スコープ)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問3:回帰分析の説明(スコープ)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問2:JIS Q 21500の問題(WBS)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問8:WBSを作成する目的(WBS)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問3:WBSに関する問題(WBS)
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