令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問4
プロジェクトのスコープ
スコープクリープに関する問題
プロジェクトマネジメントにおいて,スコープクリープが発生する原因となり得る事例はどれか。
- アスコープの大幅な拡大が必要となったので,変更要求の承認を得た。
- イ設計中の機能を拡充するための軽微な変更要求と判断したので,コストや工数を見積もることなく,設計作業を推進した。
- ウプロジェクト初期に定義した成果物及び作業を変更する必要はないが,作業工数の見積りが過小であった。
- エ変更要求によるスコープの拡大を変更管理委員会に諮ったが,承認されなかった。
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✓ これが正解イ設計中の機能を拡充するための軽微な変更要求と判断したので,コストや工数を見積もることなく,設計作業を推進した。
解説
見積りも承認も経ない小さな追加の積み重ねが、スコープクリープを招きます。
スコープクリープは、変更管理の手続を経ないまま、作業や成果物の範囲が少しずつ広がっていく現象です。見分ける軸は、範囲の変更が正式な手続を通っているかどうかです。設計中の機能を拡充する変更を軽微だと判断し、コストや工数を見積もらずに設計を進めると、影響の評価も承認も行われないまま範囲が膨らみます。一つ一つは小さくても、積み重なると予算超過やスケジュール遅延につながります。逆に、スコープの大幅な拡大であっても、変更要求として承認を得ていれば管理された変更です。手続を通らずにじわじわ広がるのがクリープ、と覚えておくと事例を見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アスコープの大幅な拡大が必要となったので,…:スコープを大きく広げる場合でも、変更要求を出して承認を得ていれば、範囲の変更は管理された状態にあります。影響を評価したうえで正式に決めた変更なので、統制を欠いたまま範囲が広がる現象の原因には当たりません。
- ウプロジェクト初期に定義した成果物及び作業…:成果物や作業の範囲は変わっておらず、見積りが小さすぎたという問題です。スコープは当初の定義のままなので、範囲が広がる現象ではなく、見積りの精度やコスト、スケジュールの管理で扱う事柄です。
- エ変更要求によるスコープの拡大を変更管理委…:変更管理委員会に諮った結果、承認されなかったので、スコープは拡大していません。変更管理の手続が正しく働いた例であり、範囲が統制されずに広がっていく状況とは逆です。
この問題の用語
- 変更管理すべての変更を、評価し承認し実施し見直すことを確実にする活動です。未知の原因を突き止めて再発を防ぐ問題管理とは、目的が違います。
- プロジェクトマネジメント期限のある一回限りの活動を目的どおりに終わらせるための管理。作業を分けて洗い出し、日程や費用や人の計画を立てて進めます。
- スコープそのプロジェクトでやること、やらないことの範囲を指します。範囲を漏れなく分けて並べたものがWBSになります。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問4
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問3:回帰分析の説明(スコープ)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問1:プロジェクト憲章に関する問題(スコープ)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問3:構成管理に関する問題(変更管理)
- 平成23年度 特別 午前Ⅱ 問21(変更管理)
- 平成22年度 春期 午前Ⅱ 問21:標準変更に関する問題(変更管理)
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