コンピュータ構成要素|システムアーキテクト試験
この分野には 15問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はキャッシュ(4問)・磁気ディスク(2問)です。問題が多い回は平成30年度 秋期(2問)・平成29年度 秋期(2問)・令和7年度 春期(1問)です。
待ちを減らす仕組みと、確率や比率で平均をとる計算
コンピュータを構成する部品は、命令やデータの流れの中で待ちを減らし、処理を速める工夫の集まりとして見ると整理できます。性能の計算は、確率や比率で重み付けした平均をとるのが基本です。
命令は、プログラムカウンタが示す番地から主記憶より取り出されて命令レジスタに入り、命令デコーダが解読して実行に移します。命令用とデータ用のバスを分けるハーバードアーキテクチャは、命令の読取りとデータへのアクセスを同時に行えるようにして実行時間を縮めます。
並列に実行する工夫には違いがあります。依存関係のない複数の命令を実行時にハードウェアが見つけて同時に流すのがスーパースカラ、一つの命令で複数のデータを処理するのがベクトル命令です。パイプラインで I 個の命令を処理する時間は、最初の命令にステージ数 D 分、残りに1個1ピッチがかかるので、(I+D-1)×ピッチになります。
キャッシュの実効アクセス時間は、ヒット率を h として、キャッシュの時間×h+主記憶の時間×(1-h)で求めます。ブロックの置き場所が一か所に決まるのがダイレクト方式、どこでもよいのがフルアソシアティブ方式で、セットまでを決めてその中では選べるのがセットアソシアティブ方式です。
処理時間は、命令の種類ごとの CPI を構成比率で重み付けした平均 CPI に命令数を掛けてクロック数を出し、クロック周期で時間に直します。並列化の効果は、並列化できる割合を r、台数を n として 1/(1-r+r/n)で表され、並列化できない部分やオーバヘッドが残る限り、台数を増やしても頭打ちになります。
入出力の装置は、何をつなぐか、光をどう作るかで見分けます。シリアルATA は磁気ディスクなどの記憶装置を、ファイバチャネルはサーバとストレージを結び、ファイバチャネルは光だけでなく電気のケーブルも使えます。素子自体が光るのが有機EL、微小な鏡で反射させるのが DLP です。
この分野で出た問題
- 平成30年度 秋期 問193回出題1台のCPUの性能を1とするとき,そのCPUをn台用いたマルチプロセッサの性能Pが,
- 令和5年度 春期 問21CPU 内部の命令読取り用バスとデータアクセス用バスとを分離するハーバードアーキテクチャを用いる目的として,適切なものはどれか。
- 平成26年度 秋期 問19アクセス時間10ナノ秒のキャッシュメモリとアクセス時間50ナノ秒の主記憶を使用した処理装置において,主記憶の実効メモリアクセス時間が25ナノ秒以下になるためには,キャッシュメモリのヒット率が少なくとも何%あればよいか。
- 令和7年度 春期 問20キャッシュメモリにおけるセットアソシアティブ方式の説明として,適切なものはどれか。
- 平成21年度 秋期 問21シリアルATAの説明として,適切なものはどれか。
- 平成30年度 秋期 問18ストレージのインタフェースとして用いられるFC(ファイバチャネル)の特徴として,適切なものはどれか。
- 平成22年度 秋期 問18スーパコンピュータの特徴として,適切なものはどれか。
- 令和3年度 春期 問21パイプラインの深さをD,パイプラインピッチをP秒とすると,I個の命令をパイプラインで実行するのに要する時間を表す式はどれか。ここで,パイプラインは1本だけとし,全ての命令は処理にDステージ分の時間がかかり,各ステージは1ピッチで処理されるものとする。また,パイプラインハザードについては,考慮しなくてよい。
- 令和6年度 春期 問21プロセッサの高速化を図る手法であるスーパースカラの説明として,適切なものはどれか。
- 平成29年度 秋期 問20マルチプロセッサによる並列処理で得られる高速化率(単一プロセッサのときと比べた倍率)Eを,次の式によって評価する。r=0.9のアプリケーションの高速化率がr=0.3のものの3倍となるのは,プロセッサが何台のときか。
- 平成23年度 秋期 問19光源からの光を微小な鏡に反射させ,その反射光を拡大投影する動作方式をとるプロジェクタはどれか。
- 令和元年度 秋期 問18図はプロセッサによってフェッチされた命令の格納順序を表している。aに該当するプロセッサの構成要素はどれか。
- 令和4年度 春期 問21容量が a M バイトでアクセス時間が x ナノ秒の命令キャッシュと,容量が b M バイトでアクセス時間が y ナノ秒の主記憶をもつシステムにおいて,CPU からみた,主記憶と命令キャッシュとを合わせた平均アクセス時間を表す式はどれか。ここで,読み込みたい命令コードが命令キャッシュに存在しない確率を r とし,キャッシュ管理に関するオーバヘッドは無視できるものとする。
- 平成25年度 秋期 問18有機ELディスプレイの説明として,適切なものはどれか。
- 平成29年度 秋期 問18表のCPIと構成比率で,3種類の演算命令が合計1,000,000命令実行されるプログラムを,クロック周波数が1GHzのプロセッサで実行するのに必要な時間は何ミリ秒か。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 13年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 春期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。