第26回 問題26
精神保健福祉の原理
次の記述のうち,精神保健福祉相談員に関する説明として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1精神障害者及びその家族等その他の関係者に対する訪問指導業務を行う。
- 2厚生労働大臣が任命する。
- 3精神保健福祉センターや保健所その他これらに準ずる施設に必置される。
- 4精神保健福祉士が担う場合には,3年以上の実務経験が必要となる。
- 5「障害者総合支援法」に規定されている。(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
答えと解説を見る
✓ これが正解1精神障害者及びその家族等その他の関係者に対する訪問指導業務を行う。
解説
精神保健福祉相談員は相談に応じ、本人や家族等を訪問して支援する職員です。
精神保健福祉相談員は、精神保健福祉法第48条に定められた職員です。出題当時の同条第1項は、都道府県及び市町村は、精神保健福祉センター及び保健所その他これらに準ずる施設に、精神保健及び精神障害者の福祉に関する相談に応じ、並びに精神障害者及びその家族等その他の関係者を訪問して必要な指導を行うための職員を置くことができる、と定めていました。訪問指導業務を行うという記述は、この内容どおりで正しいものです。
同条第2項は、精神保健福祉相談員は、精神保健福祉士その他政令で定める資格を有する者のうちから、都道府県知事又は市町村長が任命すると定めています。任命するのは厚生労働大臣ではなく、置くことができるという規定なので必置でもありません。根拠となる法律も精神保健福祉法です。
見分け方として、精神保健福祉相談員は、置くことができる職員・任命は知事又は市町村長・精神保健福祉法第48条、の3点をまとめて押さえておくと、誤りの記述を外しやすくなります。
出題当時の第48条では、訪問の対象は精神障害者とその家族等で、行うのは必要な指導でした。現在は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律(令和4年法律第104号・2024年4月1日施行)により、対象が精神保健に関する課題を抱える者を含む精神障害者等に広がり、行う内容も必要な情報の提供、助言その他の援助と改められています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2厚生労働大臣が任命する。:相談員を任命するのは、その職員を置く側である都道府県や市町村の長、つまり知事や市町村長です。国の大臣が任命する仕組みではなく、任命する者を取り違えています。
- 3精神保健福祉センターや保健所その他これら…:第48条第1項は、都道府県及び市町村が相談員を置くことができると定めています。必ず置かなければならない必置の職員ではなく、配置するかどうかは自治体の判断に委ねられています。
- 4精神保健福祉士が担う場合には,3年以上の…:第48条第2項は、精神保健福祉士その他政令で定める資格を有する者から任命すると定めており、精神保健福祉士について実務経験の年数の条件は付いていません。3年以上の経験を要するという記述は条文と合いません。
- 5「障害者総合支援法」に規定されている。(…:精神保健福祉相談員は、障害者総合支援法ではなく、精神保健福祉法第48条に規定された職員です。根拠となる法律の名前を取り違えている点で誤りです。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題26。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)