第28回 問題22
精神保健福祉の原理
次のうち,障害者の権利に関する条約の批准に向けた国内法の整備にも関連し,新たに成立した法律として,正しいものを2つ選びなさい。
- 1障害者基本法
- 2障害者自立支援法
- 3「障害者差別解消法」
- 4「障害者虐待防止法」
- 5「障害者雇用促進法」(注)1 「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。2 「障害者虐待防止法」とは,「障害者虐待の防止,障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。3 「障害者雇用促進法」とは,「障害者の雇用の促進等に関する法律」のことである。
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✓ これが正解3「障害者差別解消法」
✓ これが正解4「障害者虐待防止法」
解説
条約の批准に向けて新たに成立したのは障害者差別解消法と障害者虐待防止法です。
障害者の権利に関する条約を日本が批准するための国内法の整備のうち、新しく作られた法律を問う、2つ選ぶ問題です。日本は2007年にこの条約に署名し、国内の法制度を整えたうえで2014年に批准しました。その間に、既存の法律の改正と、新しい法律の制定の両方が行われています。
新たに成立した法律の一つが障害者差別解消法で、2013年に成立しました。障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止と、合理的配慮の提供を定め、条約が求める差別の禁止を国内で具体化するものです。もう一つが障害者虐待防止法で、2011年に成立しました。養護者や施設の職員、使用者による障害者への虐待を防ぎ、発見した人に通報を求める仕組みを作りました。
これに対して、障害者基本法と障害者雇用促進法は、以前からある法律を改正して条約に合わせたものです。障害者自立支援法は条約の批准に向けた整備の前の2005年に作られた法律で、後に改正されて障害者総合支援法となりました。
したがって正しいのは、障害者差別解消法と障害者虐待防止法の2つです。見分け方は、その法律が条約の署名後に新しく生まれたのか、昔からある法律が手直しされたのかを考えることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1障害者基本法:障害者基本法は1970年の心身障害者対策基本法を前身とする古くからある法律で、2011年の改正で障害者の定義に社会的障壁を加えるなど、条約に合わせて改められました。新たに成立した法律ではありません。
- 2障害者自立支援法:障害者自立支援法は2005年に成立した法律で、条約の批准に向けた国内法の整備として新しく作られたものではありません。後の改正で障害者総合支援法に名前が改められています。
- 5「障害者雇用促進法」(注)1 「障害者差…:障害者雇用促進法は以前からある法律で、2013年の改正で雇用の場での障害者差別の禁止や合理的配慮の提供義務が加えられました。条約に合わせた改正であり、新しく成立した法律ではありません。
出典:第28回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題22。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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