知的財産・労働/取引法規・技術者倫理・標準化|情報セキュリティマネジメント試験
この分野には 24問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語は著作権法(8問)・労働者派遣法(5問)・指揮命令(5問)・不正競争防止法(4問)・知的財産権(4問)です。問題が多い回は令和元年度 秋期(4問)・平成29年度 秋期(4問)・平成29年度 春期(4問)です。
権利・働かせ方・契約・個人データの決まりを場面ごとに切り分ける
情報処理の仕事は、他人の権利や労働の決まり、取引の約束の上で成り立ちます。知的財産、使用許諾、働かせ方、契約の形、個人データの扱いを場面ごとに切り分けます。
著作権は、著作物を創作した者に手続なしで生まれます。プログラムも著作物ですが、プログラム言語や規約、アルゴリズムそのものは保護されません。従業員が職務として作ったプログラムは、別段の定めがなければ会社が著作者になります。委託して作らせた場合も、取決めがなければ実際に作成した側に最初から生じます。財産権とは別に、意に反する改変を受けない同一性保持権などの著作者人格権があり、譲渡できません。
市販のソフトウェアは、買っても著作権が移るのではなく使う許諾を受けるだけです。包装を解いた時点で同意とみなすシュリンクラップ契約、導入台数を先に取り決めるボリュームライセンス契約など、成立の時点や許諾の単位が異なります。
不正競争防止法は事業者間の公正な競争を守ります。営業秘密になるのは、秘密として管理され、事業活動に有用で、公然と知られていない、という三つがそろった情報だけです。他社の商標に似たドメイン名を不正の利益を得る目的で取得する行為も規制されます。
労働基準法は労働時間の枠を定め、超えて働かせるには労働者の過半数を代表する側と書面で協定を結び、届け出ることを求めます。通称36協定です。労働者派遣は、雇用関係を元の雇い主に残したまま、指揮命令を受ける相手が派遣先に移る形をいいます。
外注の契約は、何を約束するかで分かれます。請負は仕事の完成を約束して結果に報酬を受け、準委任は事務の処理を引き受けて善良な管理者の注意をもって行う義務を負います。どちらも労働者を指揮命令するのは雇い主の側で、ここが派遣との分かれ目です。売買契約は、申込みへの承諾の通知が相手に届いた時点で成立します。
個人データの扱いの拠りどころにはOECDプライバシーガイドラインの8原則があり、集めてから使い終えるまでの各段階に原則が置かれています。
この分野で出た問題
- サンプル問題(新制度)A社は,B社と著作物の権利に関する特段の取決めをせず,A社の要求仕様に基づいて,販売管理システムのプログラム作成をB社に委託した。この場合のプログラム著作権の原始的帰属に関する記述のうち,適切なものはどれか。
2回出題:サンプル問題(新制度)・令和元年度 秋期
- 平成30年度 春期A社が著作権を保有しているプログラムで実現している機能と,B社のプログラムが同じ機能をもつとき,A社に対するB社の著作権侵害に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 令和元年度 秋期A社は,A社で使うソフトウェアの開発作業をB社に実施させる契約を,B社と締結した。締結した契約が労働者派遣であるものはどれか。
- 平成30年度 秋期Webページの著作権に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成28年度 春期“OECDプライバシーガイドライン”には8原則が定められている。その中の四つの原則についての説明のうち,適切なものはどれか。
- 平成29年度 秋期インストール台数を条件とするソフトウェアライセンスに基づき,法人でPC100台分のソフトウェアXのライセンスを購入し,ライセンス分のインストールを実施した。その後の対応で使用許諾契約を遵守しているものはどれか。
- 平成29年度 春期インターネットショッピングで商品を購入するとき,売買契約が成立するのはどの時点か。
- 令和元年度 秋期シュリンクラップ契約において,ソフトウェアの使用許諾契約が成立するのはどの時点か。
- 平成30年度 秋期ボリュームライセンス契約の説明はどれか。
- 平成29年度 秋期不正の利益を得る目的で,他社の商標名と類似したドメイン名を登録するなどの行為を規制する法律はどれか。
- 平成29年度 春期不正競争防止法で保護されるものはどれか。
- 平成30年度 春期不正競争防止法で禁止されている行為はどれか。
- 平成28年度 春期不正競争防止法によって保護される対象として規定されているものはどれか。
- 平成30年度 春期労働者派遣法に照らして,派遣先の対応として,適切なものはどれか。ここで,派遣労働者は期間制限の例外に当たらないものとする。
- 平成31年度 春期図は,企業と労働者の関係を表している。企業Bと労働者Cの関係に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成29年度 秋期大規模なシステム開発を受注したA社では,不足する開発要員を派遣事業者であるB社からの労働者派遣によって補うことにした。A社の行為のうち,労働者派遣法に照らして適切なものはどれか。
- 令和元年度 秋期常時10名以上の従業員を有するソフトウェア開発会社が,社内の情報セキュリティ管理を強化するために,秘密情報を扱う担当従業員の扱いを見直すこととした。労働法に照らし,適切な行為はどれか。
- 平成29年度 春期時間外労働に関する記述のうち,労働基準法に照らして適切なものはどれか。
- 平成28年度 秋期準委任契約の説明はどれか。
- 平成29年度 秋期著作権法において,保護の対象となり得ないものはどれか。
- 平成29年度 春期著作権法による保護の対象となるものはどれか。
- 平成31年度 春期著作者人格権に該当するものはどれか。
- 平成28年度 春期請負契約の下で,自己の雇用する労働者を契約先の事業所などで働かせる場合,適切なものはどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 9年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのはサンプル問題(新制度)です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。