第38回 問題26
社会福祉の原理と政策
労働者協同組合法による組合に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1地域における多様な労働需要に応じるための労働者派遣事業が実施できる。
- 2議決権は出資額に応じて付与される。
- 3総組合員の5分の4以上の数の組合員は,組合の行う事業に従事しなければならない。
- 4設立には主たる所在地の都道府県による許認可が必要である。
- 5組合と組合員との間の労働契約の締結は免除される。
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✓ これが正解3総組合員の5分の4以上の数の組合員は,組合の行う事業に従事しなければならない。
解説
総組合員の5分の4以上の組合員は、組合の事業に従事しなければなりません。
労働者協同組合法(2022年10月施行)は、組合員が出資し、それぞれの意見を反映して組合の事業を行い、組合員自らがその事業に従事する、という基本原理にもとづく協同組合を定めた法律です。持続可能で活力ある地域社会の実現に役立つことを目的にしており、地域の多様な需要に応じた仕事を、働く人自身が出資と運営に関わってつくり出す仕組みです。
同法第8条は、総組合員の5分の4以上の数の組合員は組合の行う事業に従事しなければならないと定め、あわせて、組合の行う事業に従事する者の4分の3以上は組合員でなければならないとしています。したがって、総組合員の5分の4以上の数の組合員が事業に従事しなければならないという記述が最も適切です。
このほか、議決権、設立の手続き、組合員との労働契約、行うことのできない事業についても、法律は働く人どうしの対等な関係と、労働者としての保護を重視した定めを置いています。
出資・意見の反映・事業への従事という三つの原理と、5分の4と4分の3という二つの割合を組み合わせて覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1地域における多様な労働需要に応じるための労働者派遣事業が実施できる。:労働者協同組合法は、労働者派遣事業を、組合が行うことのできない事業として明記しています。組合員が主体となって働く組合の性格にそぐわない事業とされているためです。
- 2議決権は出資額に応じて付与される。:組合員は、出資口数にかかわらず各一個の議決権と選挙権をもつと法律で定められています。出資額に応じて議決権が増える仕組みではなく、組合員どうしの対等な関係が前提です。
- 4設立には主たる所在地の都道府県による許認可が必要である。:労働者協同組合は、行政庁の許可や認可を必要とせず、主たる事務所の所在地で設立の登記をすることによって成立します。一定の要件を満たせば登記で法人格を得られる準則主義がとられています。
- 5組合と組合員との間の労働契約の締結は免除される。:組合は、その事業に従事する組合員(理事などの一部の役員を除く)と労働契約を締結しなければならないとされています。組合員を労働者として労働関係の法令で保護するためで、契約の締結が免除されるわけではありません。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題26。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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