平成26年度 秋期 午前Ⅱ 問25
法務
電子計算機使用詐欺罪に関する問題
刑法の電子計算機使用詐欺罪が適用される違法行為はどれか。
- アいわゆるねずみ講方式による取引形態のWebページを開設する。
- イインターネット上に,実際よりも良品と誤認させる商品カタログを掲載し,粗悪な商品を販売する。
- ウインターネットを経由して銀行のシステムに虚偽の情報を与え,不正な振込や送金をさせる。
- エ企業のWebページを不正な手段で改変し,その企業の信用を傷つける情報を流す。
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✓ これが正解ウインターネットを経由して銀行のシステムに虚偽の情報を与え,不正な振込や送金をさせる。
解説
銀行のシステムに虚偽の情報を与え、不正に送金させる行為が該当します。
電子計算機使用詐欺罪は、人をだますのではなく、人の事務処理に使うコンピュータに虚偽の情報や不正な指令を与えて、財産権の得喪や変更に関する不実の電磁的記録を作らせ、財産上不法の利益を得る行為を罰するものです。刑法の通常の詐欺罪は人をだますことが前提なので、人を介さずに機械を相手に不正な利益を得る行為には当てはめにくく、この罪がそれを補います。インターネットを経由して銀行のシステムに虚偽の情報を与え、不正な振込や送金をさせる行為は、コンピュータに虚偽の情報を与えて預金の記録を書き換えさせ、利益を得るものなので、この罪に当たります。だます相手が人ではなく電子計算機であること、財産上の利益を得る行為であること、の二点で判断します。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アいわゆるねずみ講方式による取引形態のWe…:いわゆるねずみ講方式の取引は、ねずみ講を禁じる別の法律で規制されるものです。Webページを開設すること自体は、コンピュータに虚偽の情報を与えて財産上の利益を得る行為ではないので、電子計算機使用詐欺罪は適用されません。
- イインターネット上に,実際よりも良品と誤認…:実際よりも良品と誤認させるカタログで粗悪な商品を売るのは、人である購入者をだまして代金を払わせる行為です。だます相手が人なので、問題になるのは通常の詐欺罪や表示に関する規制で、電子計算機使用詐欺罪ではありません。
- エ企業のWebページを不正な手段で改変し,…:企業のWebページを不正に改変して信用を傷つける情報を流すのは、データを改ざんして業務を妨げたり信用を損ねたりする行為です。財産上の利益を得るものではないため、電子計算機使用詐欺罪ではなく、業務妨害や信用毀損に関わる罪の問題になります。
この問題の用語
- 電子計算機使用詐欺罪虚偽の情報を与えて不正な送金や利得を得る行為を罰する、刑法の罪です。誇大な商品説明で粗悪品を売る行為とは別に扱われます。
- 刑法犯罪と刑罰を定めた法律のこと。Webページの改ざんによる業務妨害や、虚偽の情報で不正送金させる行為もこの法律で罰せられます。
- 電磁的記録電子の方式で作られ、機器で読み取れる形の記録のことです。紙の記録と同じように、法律で保護や処罰の対象になります。
- ログいつ誰が何をしたかを、機器やソフトウェアが自動で残していく記録です。あとから出来事をたどれるので、事故の調査や不正の発見に使われます。
出典:平成26年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問25
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