令和7年度 春期 午前Ⅱ 問3
サービスマネジメント
SLAに関する説明
JIS Q 20000-2:2023(サービスマネジメントシステムの適用の手引)によれば,SLAに関する説明のうち,最も適切なものはどれか。
- アSLAでは,顧客の責任は規定せずに,サービス提供者の責任を規定する。
- イSLAにおいて設定する目標は,サービス提供者の視点でできるだけ多く定義する。
- ウ単一のSLAが,複数のサービス又は複数の顧客を対象とすることがある。
- エ利用するサービスに関する情報は,サービスカタログに収録されている情報についても,必ずSLAに記載する。
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✓ これが正解ウ単一のSLAが,複数のサービス又は複数の顧客を対象とすることがある。
解説
一つのSLAが複数のサービスや複数の顧客を対象とすることがあります。
JIS Q 20000-2:2023は、20000-1の要求事項をどう適用するかを説明する手引です。SLAは、サービス提供者と顧客の間で、サービスとサービスレベル目標などを文書にして合意するものですが、その組み立て方は一通りではありません。サービスごとに作る形や顧客ごとに作る形のほか、一つのSLAで複数のサービスや複数の顧客をまとめて扱う形もあり得ます。そのため、単一のSLAが複数のサービス又は複数の顧客を対象とすることがあるという記述が適切です。SLAは顧客と提供者の双方の合意であり、顧客に意味のある目標に絞るという性格を押さえておくと、ほかの記述の誤りにも気付けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アSLAでは,顧客の責任は規定せずに,サー…:SLAは双方の合意なので、サービス提供者の責任だけでなく、顧客が果たすべき責任も記載します。顧客の側の協力がなければ合意したレベルを守れない場面もあるため、顧客の責任を規定しないのは誤りです。
- イSLAにおいて設定する目標は,サービス提…:SLAの目標は、顧客にとって意味があり、測定できるものに絞って定めます。提供者の視点でできるだけ多く並べると、顧客の関心とずれたり管理の手間が増えたりして、合意の役割を果たしにくくなります。
- エ利用するサービスに関する情報は,サービス…:サービスカタログに収録されている情報まで、必ずSLAに記載するとしている点が合いません。カタログの情報はSLAから参照する形でも扱え、すべてを書き写すと同じ内容を二か所で管理することになり、片方だけが更新されて食い違うおそれが生まれます。
この問題の用語
- SLA提供する側と受ける側で、どの水準まで満たすかをあらかじめ取り決めた合意。緊急時の手順や、守れなかったときの扱いも決めておきます。
- サービスカタログ提供するITサービスの内容や条件をまとめて示した文書のことです。SLAとともに、サービス提供者が文書化して維持する義務を負います。
- サービスレベル目標提供する側が約束する、測ることのできるサービスの水準です。方針や漠然とした期待とは違い、数値で達成を確かめられます。
- サービスマネジメントシステムITサービスを設計し、移行し、提供し、改善するための仕組み全体です。計画・運用・点検・処置の四つを繰り返して良くしていきます。
出典:令和7年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問3
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問17:JIS Q 22301の問題(サービスマネジメントシステム)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問9:マネジメントレビューに関する問題(サービスレベル目標)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問4:プラクティスの目的(サービスカタログ)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問3:事業関係管理に関する問題(SLA)
- 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問8:マネジメントレビューに関する問題(サービスレベル目標)
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