平成23年度 秋期 午前Ⅱ 問4
システム企画
現在価値に関する問題
投資効果を現在価値法で評価するとき,最も投資効果の大きい(又は損失の小さい)シナリオはどれか。ここで,期間は3年間,割引率は5%とし,各シナリオのキャッシュフローは表のとおりとする。
単位 万円
| シナリオ | 投資額 | 回収額 1年目 | 回収額 2年目 | 回収額 3年目 |
|---|---|---|---|---|
| A | 220 | 40 | 80 | 120 |
| B | 220 | 120 | 80 | 40 |
| C | 220 | 80 | 80 | 80 |
| 投資をしない | 0 | 0 | 0 | 0 |
- アA
- イB
- ウC
- エ投資をしない
答えと解説を見る
✓ これが正解イB
解説
割り引いた回収額の合計から投資額を引くと、Bだけが正の値です。
現在価値法では、各年の回収額を割引率で現在の価値に直して合計し、投資額220万円を引いて比べます。割引率5%なので、1年目は1.05、2年目は1.05の2乗の1.1025、3年目は1.05の3乗の約1.1576で割ります。Bは120÷1.05≒114.29、80÷1.1025≒72.56、40÷1.1576≒34.55で合計約221.40、投資額を引くと約+1.40万円です。Aは38.10+72.56+103.66≒214.32で約−5.68万円、Cは76.19+72.56+69.11≒217.86で約−2.14万円です。投資をしない場合は0なので、最も大きいのはBです。回収額の合計はどれも240万円ですが、早い年に多く回収するほど割引の影響が小さくなります。これが正味現在価値(NPV)による評価の考え方です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA:Aは回収額が1年目40、2年目80、3年目120と後ろの年に偏っています。遅い年ほど大きく割り引かれるため、現在価値の合計は約214.32万円にとどまり、投資額220万円を引くと約5.68万円の損失になります。
- ウC:Cは毎年80万円ずつ回収し、現在価値に直した合計は約217.86万円です。投資額220万円には届かず約2.14万円の損失となるので、割り引いた後も黒字が残る案がある以上、最も効果の大きい案にはなりません。
- エ投資をしない:投資をしない場合の値は0です。AとCは損失になるので投資しないほうがましですが、Bは割り引いた後でも約1.40万円のプラスが残ります。プラスの案がある以上、何もしない案は最善になりません。
この問題の用語
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
- キャッシュ一度取り寄せた内容を手元に置いて、次から早く使えるようにする仕組み。CPUとメモリの間や、ブラウザ、DNSなど、さまざまな場所で使われます。
出典:平成23年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問4
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問19:キャッシュフロー計算書の問題(キャッシュ)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問4:DCFに関する問題(キャッシュ)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問20:キャッシュフロー計算書の問題(キャッシュ)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問20:キャッシュフロー計算書の問題(キャッシュ)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問2:現在価値に関する問題(キャッシュ)
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