令和5年度 北海道 午後 問13
人体の働きと医薬品
医薬品の有効成分の吸収に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1一般に、内服薬の有効成分の消化管からの吸収は、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象である。
- 2内服薬の有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用によって影響を受ける。
- 3鼻腔粘膜の下には毛細血管が豊富なため、点鼻薬の成分は循環血液中に移行しやすい。
- 4アレルギー反応は微量の抗原でも生じるため、点眼薬や含嗽薬でもショック(アナフィラキシー)等のアレルギー性副作用を生じることがある。
- 5坐剤は、内服の場合よりも全身作用が現れるのが遅い。
答えと解説を見る
✓ これが正解5坐剤は、内服の場合よりも全身作用が現れるのが遅い。
解説
坐剤は内服よりも全身作用が速く現れるので誤り
有効成分の吸収のされ方(手引きの人体の働きと医薬品の章の薬が働く仕組み)で判断します。
坐剤は肛門から挿入して使う剤形で、直腸の粘膜から有効成分が吸収されます。直腸の粘膜下には静脈が豊富に分布しており、吸収された成分は容易に循環血液中に入ります。さらに、内服のように吸収後すぐ肝臓を通って代謝を受けることがないため、内服の場合よりも全身作用が速やかに現れます。遅いとする記述は誤りで、これが正解です。
ほかの記述は正しい内容です。内服薬の有効成分は、主に濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散して消化管から吸収されます。その吸収量や速さは、消化管の内容物やほかの医薬品の作用の影響を受けます。鼻腔粘膜の下には毛細血管が多いため、点鼻薬の成分は循環血液中に移行しやすくなります。アレルギー反応は微量の抗原でも起こるため、点眼薬や含嗽薬でもショック(アナフィラキシー)などを生じることがあります。
肝臓を通らずに全身へ回る経路は効き始めが速い、と覚えておくと判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1一般に、内服薬の有効成分の消化管からの吸…:内服薬の有効成分が、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散して消化管から吸収されるという説明は正しく、誤りを選ぶ問では選びません。
- 2内服薬の有効成分の吸収量や吸収速度は、消…:吸収の量や速さが消化管の内容物やほかの医薬品の作用で変わるという記述は正しい内容です。誤っているものには当たりません。
- 3鼻腔粘膜の下には毛細血管が豊富なため、点…:鼻腔粘膜の下には毛細血管が豊富にあり、点鼻薬の成分が循環血液中に入りやすいという記述は正しい内容なので選びません。
- 4アレルギー反応は微量の抗原でも生じるため…:点眼薬や含嗽薬のように局所に使う薬でも、微量の抗原でアレルギー反応が起こり得るという記述は正しい内容です。
出典:令和5年度 北海道登録販売者試験 午後(北海道)問13(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)