令和5年度 北海道 午後 問14
人体の働きと医薬品
肝初回通過効果に関する問題
次の記述は、薬の代謝及び排泄に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 経口投与後、消化管で吸収された医薬品の有効成分は、全身循環に入る前にリンパ管を経由して肝臓を通過する。
b 医薬品の有効成分と血漿タンパク質との複合体は、腎臓で濾過されないため、この複合体が形成されると、有効成分が長く循環血液中に留まることとなり、作用が持続する原因となる。
c 肝初回通過効果とは、全身循環に移行する有効成分の量が、消化管で吸収された量よりも、肝臓で代謝を受けた分だけ少なくなることをいう。
d 医薬品の有効成分は、未変化体のままで、あるいは代謝物として体外へ排出されるが、肺から呼気中へ排出されることはない。
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(a、d)
- 4(b、c)
- 5(b、d)
答えと解説を見る
✓ これが正解4(b、c)
解説
bとcが正しい。肝臓へは門脈を通り、呼気中に出る成分もある
有効成分の代謝と排泄(手引きの人体の働きと医薬品の章の薬が働く仕組み)で判断します。
aは誤りです。経口投与後に消化管で吸収された有効成分は、全身循環に入る前に門脈という血管を通って肝臓を通過します。経由するのはリンパ管ではありません。bは正しい記述です。多くの有効成分は血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を作ります。複合体は腎臓で濾過されないため、有効成分が長く循環血液中にとどまり、作用が持続する原因になります。cも正しく、全身循環に移行する量が、消化管で吸収された量よりも肝臓で代謝を受けた分だけ少なくなることを肝初回通過効果といいます。dは誤りです。有効成分は未変化体のままや代謝物として体外へ出ますが、その経路には尿・胆汁のほか、肺から呼気中へ出るものもあります。
したがって、bとcを選ぶ組み合わせが正解です。小腸から肝臓への専用の道が門脈、と覚えておくとaの誤りに気づけます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1(a、b):a を含めていますが、消化管で吸収された有効成分が肝臓へ向かう経路は門脈です。リンパ管としたaは誤りです。
- 2(a、c):a を含めていますが、吸収された成分は門脈を通って肝臓に入るため、リンパ管経由とするaは誤りです。cの肝初回通過効果の説明は正しいです。
- 3(a、d):a・d はどちらも誤りです。肝臓への経路は門脈で、排出の経路には肺から呼気中へ出るものも含まれます。
- 5(b、d):d を含めていますが、有効成分の中には肺から呼気中へ排出されるものもあります。呼気から出ることはないとするdは誤りです。
出典:令和5年度 北海道登録販売者試験 午後(北海道)問14(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
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