令和8年度 北海道 午前 問29
主な医薬品とその作用
漢方処方製剤に関する問題
第1欄の記述は、咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤に関するものである。第1欄の記述に該当する漢方製剤として正しいものは第2欄のどれか。
第1欄
体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽頭・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気等を伴う不安神経症、神経性胃炎、つわり、咳、しわがれ声、のどのつかえ感に適すとされる。
第2欄
- 1麦門冬湯
- 2柴朴湯
- 3麻杏甘石湯
- 4半夏厚朴湯
- 5神秘湯
答えと解説を見る
✓ これが正解4半夏厚朴湯
解説
気分がふさぎ咽頭・食道部に異物感があるのは半夏厚朴湯
手引き第3章の鎮咳去痰薬に用いられる漢方処方製剤の、適用となる体質・症状の知識で判断します。漢方処方製剤は、体力のめやすと症状の組み合わせで見分けます。
第1欄の、体力中等度をめやすとして、気分がふさいで咽頭・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気等を伴う不安神経症、神経性胃炎、つわり、咳、しわがれ声、のどのつかえ感に適すとされるのは半夏厚朴湯です。半夏厚朴湯は、構成生薬にカンゾウを含まない点も特徴です。
ほかの処方は特徴が異なります。麦門冬湯は、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、咽頭の乾燥感があるもののから咳などに用いられます。柴朴湯は小柴胡湯と半夏厚朴湯を合わせた処方で、異物感に加えてかぜをひきやすいものの小児喘息や気管支喘息などに用いられます。麻杏甘石湯は、体力中等度以上で、咳が出てときにのどが渇くものの咳や喘息などに用いられます。神秘湯は、咳、喘鳴、息苦しさがあり痰が少ないものの喘息や気管支炎に用いられます。よって、半夏厚朴湯が正解です。咽頭・食道部の異物感に加えて、つわりや神経性胃炎まで並ぶのが半夏厚朴湯、喘息や虚弱体質が並ぶのが柴朴湯、と見分けましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1麦門冬湯:麦門冬湯は、痰が切れにくく、ときに強く咳こんだり咽頭が乾燥したりするもののから咳などに用いられます。異物感やつわり、神経性胃炎は特徴に含まれません。
- 2柴朴湯:柴朴湯は小柴胡湯に半夏厚朴湯を合わせた処方で、かぜをひきやすい人の喘息などが主な対象です。第1欄に並ぶつわりや神経性胃炎、しわがれ声は、この処方の特徴として挙がりません。
- 3麻杏甘石湯:麻杏甘石湯は、体力が中くらい以上の人の、のどの渇きを伴う咳や喘息に使われる処方です。気がふさぐことや、のどの奥の異物感はこの処方の目安に入っていません。
- 5神秘湯:神秘湯は、ゼーゼーという呼吸や息苦しさがあって痰の少ない人の喘息・気管支炎に使う処方です。のどの奥の異物感やつわりを目安にする処方ではありません。
出典:令和8年度 北海道登録販売者試験 午前(北海道)問29(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)